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啓新セミナー

[2019年9月9日]

仮定する

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

今日は平日ですが、昨日体育祭が行われた中学校が代休なので、これからテスト対策です。
台風の影響による雨風が心配でしたが、予定通り行えそうです。
でも、猛暑の中での体育祭でヘロヘロになった次の日ですから、体調が心配ですので、様子を見ながら無理をしないように進めたいと思います。


現在、小学6年生が『ならべ方・組み合わせ方』を学習しています。
中学生の『確率』もそうですが、「書いて数えるだけ」なので、たったか進むとおもいきや、これがなかなか進まない!
「書いて数えるだけ」なので、書かないで頭の中で考えてしまう子は問題外なのですが、書き出してもなかなか正解しない子が多い!!
「ならべ方を書き出してごらん」というと頭を抱えてしまって・・・

例えば次のような問題。

 「1、2、3、4、5の5つの数字から2つ選んで2けたの数字を作る方法は?」

答え方(考え方)は、
もし十の位が1だったら、一の位は2か3か4か5の4通り.
もし十の位が2だったら、・・・
というふうに樹形図を書いていけば答えが出ます。
たったこれだけなのです。

たったこれだけなのですが、子どもたちは頭を抱えてしまいます。
では子どもたちはどこでつまずくか?
子どもたちは、この「もし〇〇だったら」と自分で「仮定する」ことができないのです。
考えてみれば、今までの小学校の授業で、自分で仮定して答えを導くことなんかやったことがないと思います。
今までは、「計算しなさい」とか「人数or個数を求めなさい」とか「面積or体積を求めなさい」というような、仮定して考える必要のない問題ばかりだったかと思います。

自分で「仮定する」ことは今後すごく大事になってきます。
自分で「仮定する」ことができないと、中学生になってまず最初に『文字式』でつまずきます。
『文字式』でつまずくと『方程式』、『関数』、・・・ すべての単元でつまずきます。

自分で「仮定する」ことができれば、『文字式』はクリアできます。
例えば次のような問題。
 「周りの長さが30?の長方形で、縦の長さがx?のときの横の長さは?」
ほとんどの子が最初、30−x(?)とか30−2x(?)と書いて間違える、または、手も足も出ないのですが、
「『もし縦が4?だったら』というように具体的な数字で考えてごらん」というとすぐにできる子がいます。
そういう子というのは、自分で仮定して考える力が身に付いている子なのですよね。

我々大人にとっては「なあーんだ」というようなことでも、子どもたちにとっては初めての経験。
内容的には短い単元なのですが、今後のことを考えてじっくり取り組ませたいと思います。