[2019年9月23日]
皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。
今日も世間では『3連休の最終日』でお休みですが、当塾では朝から普通に営業しています。
先日新聞を読んでいたら、高校国語の新指導要領についての記事が載っていました。
2022年度の新入生から適用される新指導要領では、
<共通必修科目>
国語総合(4単位)
↓
現代の国語(2単位) 言語文化(2単位)
<選択科目>
現代文A(2単位) 現代文B(4単位) 国語表現(3単位) 古典A(2単位) 古典B(4単位)
↓
論理国語(4単位) 文学国語(4単位) 国語表現(4単位) 古典探求(4単位)
と変更されます。
科目名だけ見ると、いまいちピンときませんが、全体的に実用性重視の授業に転換し、高校生が文学を学ぶ機会が大きく減ってしまう可能性があるのです。
必修科目の『現代の国語』や選択科目の『論理国語』では、小説や詩歌などは扱わずに、論理や実社会で必要な話し合いや論述などに重点を置くのです。
もちろん、選択科目に『文学国語』があるので、文学を学ぶ機会がまったくなくなるわけではないのですが、2017年に行われた『大学入試共通テスト』の国語の試行調査を見ると、総合的な思考力を問う問題で、『景観保護のガイドライン』や『駐車場の契約書』、『高校の部活動規約』が使われていましたので、入試に必要な力を養うために『論理国語』を選択する生徒が増えることが予想されます。
正直私も学生の頃は国語が大嫌いで、小説の良さなど全くわからなかったのですが、40歳を過ぎて、何かのきっかけで読んでみると、これがおもしろくておもしろくて時間が経つのも忘れるぐらい夢中で読んでしまいます。
「歳をとったから」「趣味だから」と言えばそれまでですが、小説を読むと、登場人物の細かい心情の変化などを理解することができ、心が豊かになるような気がするのです。(語彙力がないのでうまく表現できないのですが・・・)
塾の講師をしているからかもしれませんが、小説を読むことで、常に人の気持ちを考えて行動できるようになり、今の仕事にすごく役に立っています。
これから国際社会に出ていく子どもたちとっては、話し合いや契約書を読むことの方が大事なのかもしれませんが、多くの小説を読んで、色々な人の考えや価値観を学ぶことも実社会に出て必要になるではないでしょうか。
入試に関係なく、小説をたくさん読んでほしいですね。