[2019年9月27日]
9月も残り数日で終わりですね。最近は朝晩が涼しいというより寒いぐらいで、昼夜の寒暖差が大きい毎日ですね。子どもたちの中にも鼻をグズグズとさせながら来る子が増えてきました。季節の変わり目には体調を崩しやすいので、気をつけてお過ごしくださいね。
さて、上山中のテスト答案の返却が始まりました。今回は、過去最高の得点となる中3生が何人かいて、ほっと一安心です。夏期講習では、中3生が何人も1日に2コマ受講したり、毎日受講したりと、本当によく頑張った子が多かったので、結果に繋がりとても嬉しく思います。今回の結果が子どもたちの今後の自信につながり、受検に向けて頑張ってくれることを願います。
毎回のテスト対策や日々の中学生の授業の中では毎回、記述問題の指導で非常に苦戦します。
日々の学習がきちんとされている子の多くは、「ここまで書いたけど、ここからどう書いたらいいかわからない」と、ある程度自力で考えた上でわからないところを絞り込み質問をしてきます。しかし、学習が雑な子になると、「この問題がわからない」と質問します。そして『全部わからない』という質問をする子の解答欄は真っ白、いわゆる「丸投げ状態」なのです。
記述問題の場合、全く何も書いていない状態で質問されても、どこまで考え、どこがわからないのかがはっきりしません。問題の意味がわからないのか、どう記述したらいいのかわからないのか、その子の質問の『核』となる部分がわからないため、教えようがなくなってしまうのです。
授業では、かなり厳しいようですが、「とにかく一行、一文でもいいから書きなさい」と言います。例えば、英文の和訳がわからない場合では、「わかる部分をつなげるだけでもいいから書くように」と言います。これは、その子がどこまで理解してどこでつまずいているのかを把握するためですが、もう一つ、テストや入試でも最も肝心な、『アウトプットする』経験をさせるためでもあります。
「文を書く」というのを苦手にしている子は非常に多くいます。ですが、そういう子に『こうこうこんな風に書くんだよ』といくら口で説明してみても、書けるようには中々なりません。書けないなら書けないでも、書けないなりに何か書いてみる、自分の持っている言葉を駆使して文を作る「生みの苦しみをする」―という経験が大切だと思います。
小学生の国語クラスでは、物語文・説明文・詩の読解をさせていますが、必ずどの学年のどの子にもさせているのが、「あらすじまとめ」です。始めのうちは、どの子もどう書いていいのか、どこから書いていいのかわからず、とても苦しみ時間がかかりますが、2・3か月もすると、完璧な文ではないにしても、ほぼほぼ何かしら書くようになってきます。『文を書く』というのは、経験がものを言いますし、書けるようになるには相当な時間もかかります。ですから、できれば小学生のうちから「文を書く」という経験をさせておきたいものですね。
文を書く経験の少ないまま中学生になると、上記のような「丸投げ」状態の中学生となってしまいがちです。こうなってくると、かなりな荒療治をしなければいけなくなり、苦しむのは子どもたち自身です。テストや入試だけでなく、大人になっても「文を書く」機会は非常に多くあるので、大人になってからも困ってしまうことになります。
小・中学生のうちの学習は、全てが全て大人になってから使うとは限りません。しかし、一つ一つの学習活動の中でした「経験」が重要なのだと思います。中学生は、次の定期テストまで残り6週間ほどしかありません。日々の学習の中で、「丸投げ状態」の学習ではなく、何かしらの『経験』を積み重ねていけるような学習をしていってもらいたいと思います。