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啓新セミナー

[2019年10月7日]

速さ

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

現在小学6年生が『速さ』を学習しています。
『速さ』は中学校の数学の『方程式』や『関数』で使いますし、理科でも使います。
すごく重要な単元です。
『速さ』というと、
 速さ=道のり÷時間
 時間=道のり÷速さ
 道のり=速さ×時間
いわゆる、『み・は・じ あるいは は・じ・き の公式』が大事だと思われるのですが、実は公式としてとらえることよりも、『単位量あたりの大きさ』つまり『割合』としてとらえることの方が大事なのです。
例えば、『時速80?』のとらえ方ですが、単に速さが80ととらえるのではなく、『1時間あたり80?進む』ととらえます。
そうすると、「時速80?の速さで2時間進んだら?」という問題も、
1時間あたり80?進むから、2時間ならその2倍
80×2=160  160?
となります。
また、「時速90?は分速何m?」という問題も、
 1時間(=60分)あたり90?進から、1分あたり(=分速)なら÷60
 90÷60=1.5   分速1.5?
 1?=1000mなので
 分速1.5?=1.5×1000=分速1500m
となるのです。

さらに、「2.4時間は何時間何分?」という問題(あまり学校では扱われませんが)も
 2.4時間=2時間+0.4時間、1時間が60分なので0.4時間はその60倍
 0.4×60=24
 2.4時間=2時間24分
となるのです。(2.4時間=2時間40分と書く子が多い!)

(ブログでは書式の関係で言葉と式で説明しましたが、実際の授業では表を使って説明していますので、もっとわかりやすいと思います。)

中学生でも、2.4時間が『2時間24分』とパッと出る子は少ないですね。
その原因は、小学生のときに『速さ』を『割合』ととらえず、公式のみに頼っていたからではないかと思います。
公式というのは、ただ覚えただけでは使いこなせませんし、公式のみに頼っていた子は応用問題になると対応できません。
(「割るんだっけ? かけるんだっけ?」ではいけません!)

あとは常に『単位』を意識することです。
例えば、?「分速200mの速さで40分進んだときの道のりは何??」という問題。
 200×40=8000
まではいいのですが、解答欄に 8000? と書いてしまう。
また、?「6?の道のりを分速120mの速さで進んだときにかかる時間は何分?」
 6÷120=0.05
これはもう式が間違えていますね。

このようなミスをしないために、速さの計算は単位をつけてやった方がいいのです。
?ならば、分速200m×40分 なので、出てきた答えは、8000m となる。だから答は8?。
?ならば、6?÷分速120m だと、?とmが出てきて単位がそろっていないので、
 6000m÷分速120m としなければならない。よって答は50分となる。
このようにすれば単位の変換ミスは防げます。

複雑な単位の変換があるような問題は学校ではあまり習いませんが、中学校や高校でも通用する力をつけるためにも、しっかり指導していこうと思います。