パソコン版を見る

啓新セミナー

[2019年11月11日]

間に挟む

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

現在、小学6年生が『拡大・縮小』を学習しています。
ほとんどの子が、拡大図・縮図を描いたり、長さや角度を求めたりするのは問題なくこなせるのですが、『縮尺』になると止まってしまいます。
『縮尺』なんて、小学生にとってはまったく馴染みのない単元。
何のことやら、全然イメージできないのでしょうね。

例えば、縮尺が1/25000で、
 ?「地図上の長さを求めよ」ならば、小さくするので、25000で割ればよい。
 ?「実際の長さを求めよ」ならば、大きくするので、25000をかければよい。

具体的な問題でやってみますと・・・
「縮尺が1/25000の地図があります。実際に2?ある長さは、この地図では、何?で表されていますか。」という問題。

「地図上の長さを求めるので、25000で割ればよい。だから、2÷25000 を計算すればよい。」とやったらたいへんですね。
最初に、2?を?になおさなければ、えらいこっちゃです。
ポイントは、?を?に直せるかどうか?
この問題を子どもたちにやらせると、いきなり?を?に直そうとして、0が多かったり足りなかったりします。
?と?の間に、mを挟んでやればいいのです。
 1?=1000m
 1m=100?
だから、1?=100000? 、つまり、0を5個つければいいのです。

<解答> 2?=200000?
     200000?÷25000=200÷25=8   8?
となるのです。

子どもたちは、「?を?に直す前に、まずはmに直す」のように、直接答えが出にくい場合は、間に何かを挟んで考えるということができません。

他にも、「分速200mの速さで15分かかる道のりを、分速300mで進んだら何分かかりますか?」という問題も同じです。
最初に『道のり』を求めなければ答はでません。

学年が上がれば上がるほど、問題文に出てくる数字を単純に足したり、ひいたり、かけたり、割ったりするだけでは答えがでません。
「最初に〇〇を求める・してみる」「わからないものを□に置き換える」というようなことをしなければならないのです。
「間に何か挟む」という考え方を身に付けると、難しい問題にも対応できます。
がんばって身に付けましょう!