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啓新セミナー

[2020年2月3日]

点と線

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

中学生の後期期末テストのテスト範囲がほとんどの学校で出ました。
中3生は予想通りでしたが、中1・2生の範囲は広い!
例年に比べてかなり早いペースで進めてきたのですが、それでも追いつかない。
1つ1つきちんと理解させてから進んでいるので、しょうがないのですが・・・
頭が痛いところです。

昨日、おとといも中学生対象の『定期テスト直前対策講座』を行いました。
朝早かったのですが、例年と違って授業前に雪かきをしない分だけ体は楽ですね。

今回は理社国が中心だったのですが、授業中の様子を見ていると、なかなか点数が伸びない子の共通点が見えてきますね。
点数が伸びない子というのは、勉強ではなく作業になっています。
どんな問題集でもだいたい、要点(解説)のページ→基本問題(要点確認)→練習問題→応用問題 という構成になっています。
きちんと結果を出している子というのは、まず要点のページをよく読み、必要に応じてマーカーで線を引き、少しでも?と思ったことがあったら教科書で調べ、調べたことをワークやノートにメモして、・・・というめんどくさいことをやってから問題演習に移ります。

それに対し、結果が出ない子というのは、いきなり問題を解き始め、分からなくなったらその都度要点のページに戻って答らしき言葉を探して埋めているのです。
どちらも勉強しているような感じがしますが、前者はしっかり頭を使って勉強をしていますが、後者は頭を使わずに作業しかしていません。
なので、テストをやらせるとその差は歴然。
作業だけでは点数が取れるわけがありません。

当たり前ですが、勉強は頭を使ってするもの。
たとえば、『日清戦争』なら、日清戦争、下関条約 という太字を目で追うだけでは点数になりません。
朝鮮半島で甲午農民戦争が起こる→日本と清が鎮圧のため出兵→日本と清が激突→日清戦争始まる→日本が勝利→下関条約(朝鮮の独立を認め、遼東半島・台湾などを日本に、賠償金を支払う)→ロシア・ドイツ・フランスが三国干渉→・・・ 
というところまで関連付けて覚えなければいけないのです。
(もっといえば、遼東半島の位置も覚えなければならない)
作業では、このような流れを考えることがなく、用語が『点』でしか頭に残りません。
『点』でしか頭に残らないので、流れがわからず、点数に結びつかないのです。
勉強とは、『点』で覚えたことを『線』で結ぶ(流れをつかむ)こと。
『線』で結ぶには頭を使って勉強をしなければなりません。
まずは写すだけの勉強をやめること。
そして必死に頭を使おう!!