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啓新セミナー

[2020年9月18日]

学習が「作業」になっていませんか?

ようやく秋らしく過ごしやすい毎日になりましたね。とはいうものの、連日のコロナウイルス関連ニュース、ここからはインフルエンザも心配され、より一層手洗い・消毒など気が抜けないですね。気候も良くなり行楽シーズン到来ですが、体調管理に気を付けて過ごしたいものです。

各中学校のテストの結果が出そろい、授業では恒例の「振り返りシート」を子どもたちに書いてもらっています。今回は中1では480点オーバーの生徒が何人かいる一方で、中3生は・・・少し微妙な結果です。過去最高を記録する生徒も何人かいるものの、今まで得点できていた生徒の中で「アッ」と驚くような結果となった子もいるので、しっかりと今回の結果分析をし、ここから入試までの戦略を練っていかなければ!!と思います。全体の結果が出そろいましたら、またご報告したいと思います。

中学生はテストが終わったばかりではありますが、次のテストまで2か月をきり、次に向けての準備期間です。前期期末テストから後期中間までは期間も短く、しかもその間に色々と行事もあるため、気づいたらテスト直前!!となります。子どもたちにも次のテストに向けて、気持ちを切り替えて向かっていけるようにしっかりと声がけしていきたいと思います。

中学生は定期的にテストがあるため、学習におけるメリハリがつけやすいのですが、この時期難しいのが小学生。色々な行事、連休と楽しい日々が続くため、なかなか「学問の秋」とはいかないものですね。ですので、中学生以上に奮闘する毎日です。

当然のことながら、高校入試で出題される内容の基礎は全て小学校で学習することばかりです。算数➡数学というのはイメージしやすいかと思いますが、国語も同様です。中学で学習する国語の中に、「漢字の読み方」、「熟語の構成」、「和語・漢語・外来語」、「品詞」など漢字・言葉に関する内容がありますが、全て小学校で学習したことの発展版です。しかし、通常の授業やテスト対策時に、そうした単元を学習していると「初耳だ!!」という中学生が結構います。

こうしたことが起きる原因の一つに、小学生時の「漢字練習」の仕方に問題があると思われます。一つ一つの漢字を練習する際に、「漢字ドリル」をひたすら『うめる』だけの学習をしていれば、それは単なる「作業」となり、「知識をつける」行為とはなりませんし、記憶にも残りません。新しい漢字を学習した際に、【部首は?音読みは?訓読みは?どんな使い方をする?】など、一文字ずつきちんと「学ぶ」ことが大切です。

『国語の学習』というと、どうしても文章の読み取りに目がいきますが、こうした「言葉の学習」というものが非常に重要です。入試や定期テストでの配点は読解問題ほど高くはありませんが、基本的な知識問題となるのできちんと学習さえしていれば、確実に得点できる問題です。また、「品詞」に関する知識は、国語のみならず、英語でも必要となります。

学習は「癖」です。小学生時に「うめる」だけの作業的な学習に終始していれば、中学に入ってもその学習癖のまま学習することとなり、学習の土台ができないため、学力を伸ばしていくことは困難です。小学生時に「作業的な」宿題のやり方をするのではなく、「知識を付けるための」取り組みを意識することが大切です。学校のドリルを繰り返しすることも良いのですが、基礎基本が徹底できるような+αの取り組みは必要だと思います。漢字の学習であれば、新出漢字は必ず漢字辞典で確認をする、定期的に学習済みの漢字を復習テストをしてみる、など一手間をかけることがその後の学習に大きく影響します。

『高校入試は小学1年生から中学3年生までの9年間の集大成』です。小学生時からしっかりとした学習の土台が築くことを意識し、日々の学習を大切にしてもらいたいと思います。