[2020年11月6日]
11月に入り朝晩の冷え込みが厳しくなりましたね。2・3日前には市内でもアラレが降り、冬はすぐそこまで来ていることを感じさせられました。気づけば11月!!早いもので、今年も残り2か月なんですね。ここから年末にかけては皆さんも何かとお忙しい日々かと思います。体調管理に気を付けて過ごしたいものですね。
さて、いよいよ来週に各中学校の定期テストが迫ってきました。やはり、予想していた通りで、中学1年生さんがかなり焦っている様子です。大体の範囲を言い、少しずつワークを進めるように口を酸っぱくして言ってきたのですが…。範囲表を見て指定されたワークの量の多さにてんてこ舞いになっている生徒もちらほら。毎週のように範囲がどれぐらいか?どのぐらい難しいか?と話していたのに…と思います。テストまで残り数日ですが、いい加減なやり方をしないよう、『文字を埋めるだけ』の作業にならないよう、声がけをしていきたいと思います。
さて、中学生さんはそんな大変な時期を迎えていますが、ここ最近は小学4年生さんも学習で大変な時期を迎えています。この4年生さんの場合は定期テストという単に直前の問題での大変さではなく、『9歳(10歳)の壁』とよく言われる、学習・生活両面における転換期による大変さです。
小学4年生ごろから国語でも算数でも「抽象的なものごと」に関する学習が増えてきます。教科書で扱う文章も表現が高度になり、内容も一気に抽象度を増します。文章読解問題でも、単純に「うれしかった」「悲しかった」というような表現を読み取る(見つける)ことで答えられるようなものは減り、登場人物の行動や場面描写などからその人物の気持ちを読み取る問いが増えてきます。
算数でも、単純に出てきた数字を足したり引いたり掛けたり割ったりすれば答えが出るような問題ではなく、問題の内容をきちんとイメージしなければ解けない問題へと変化します。計算力だけでは太刀打ちできなくなり、読解力や思考力が求められるようになってきます。このようなことから4年生になって一気に学習面で不安を抱える子どもが増えてくるのです。
また、精神面でも転換期を迎えるため、反抗期に突入する子も少なくありません。授業内で宿題等の×直しをしている際に、今までなら素直に聞き、取り組めていたのに、急にすねたり、ふくれっつらをしたり・・・なんてこともあります。
学習面における今の「壁」を乗り越えていくことで、更に高度な学習に入っていく高学年への準備が整います。まずは、きちんと『足元を固めること』です。予習も良いですが、日々きちんと復習し、学習した内容を繰り返すことでしっかりと定着を図っていく必要があります。
塾生の4年生さんを見ていると、低学年のうちから国語の学習を大切にしてきた子とそうでない子の差が顕著です。低学年時における、【文章を読む→記述問題にチャレンジする】というプロセスを大切にしてきている子は、この『壁』を苦戦はしつつも乗り越えていくことができます。
やはり、難度が低い、抽象度が低い文章でしっかり練習を積み重ねることで、抽象度の高い文章にも対応する力が培われるのでしょう。難しくなってきて慌てて対応してもなかなか思うように結果にはつながっていきません。ハードルの低い時にしっかり反復練習を繰り返すことは本当に大切ですね。