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啓新セミナー

[2020年11月30日]

土台

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

気が付けば明日から12月ですね。
早いものです。
先日家内がせっせと年賀状作りをしていて、「載せる写真がない」と困っていました。
考えてみれば、今年はコロナの影響で、ほとんどどこにも行けず・・・
どこかへ行ったとしても「早く、早く」って感じで、ゆっくりすることもできずで、写真なんか撮っているゆとりもありませんでした。
来年こそは楽しい写真をたくさん撮りたいですね。


中学生の定期テスト対策が終わり、昨日の日曜日は高校生の定期テスト対策。
人数はそれほど多くないのですが、学校も学年もバラバラなので、単元もバラバラ。
ユークリッドの互除法、二進法、三角比、確率、三角関数、指数関数、ベクトル、・・・
当塾に来ている高校生は、数学が苦手な子が多いので、たくさん質問がでるのですが、全員が共通してできないのが、中3で習った『乗法公式』。 ↓

 img1
中3では乗法公式を3種類習うのですが、特に?、?の『カッコの2乗の展開』がスムーズにできない。
なぜか何度やっても間違えてしまう。
中3で習う乗法公式は、小学生で言うところの『九九』みたいなもの。
『九九』は、1×1=1(いんいちがいち)、1×2=2(いんにがに)、・・・ を知っている(言える)だけではダメで、きちんと使いこなせるようにならないといけません。
きちんと使いこなすというのは、1けた×1けたのかけ算ができるだけでなく、2けた以上のかけ算ができる、わり算ができる、約分ができる、通分ができる、64を見て8の2乗(8×8)に気付く・・・ ということです。しかも早く正確に。
それと同じで中3で習う乗法の公式も、ただ知っているだけではダメで、xやaがsin、cosになったり、ベクトルになったりしてもできなければならないのです。

さらに、数学が苦手な子に共通するのが、『途中式をたくさん書く』ということ。
「いつも『途中式をきちんと書け!』と言っているじゃないか」と言われそうですが、高校生は別です。
高校生はある程度は暗算で処理しなければ、時間内に終わらなくなります。
(いわんや、438÷2 のような計算を筆算でやるなんて・・・)
それに、途中式をたくさん書けば書くほど、転記ミスや計算ミスが増えて、間違える率も高くなってしまいます。

小中学生はまだ基礎(土台)がしっかりしていませんので、間違いがないように途中式をしっかり書く、つまり、可視化して確認しながら考える必要がありますが、高校生は、いい意味でも悪い意味でも、ベースとなる計算力が固まってしまっていますので、暗算で処理した方が逆に正確に解けるのです。
(悪い意味で固まってしまった人は、途中式を永遠に丁寧に書き続けなければいけませんが・・・)

こう考えると、小中学生の土台作りって、大事でね。
「後から」という訳にはいきません。算数、数学で苦労している小中学生の皆さん、今はいちいちめんどくさくて、辛いことが多いかもしれませんが、先々のことを考えて、しっかり土台作りをしましょう。


<お知らせ>
■塾生の皆様へ
『個別面談』が11/25(水)から、『冬期講習』が12/24(木)から始まります。
申し込みがまだの方は、お早めにお申し込みください。
(『冬期講習』はすでに満席の時間帯があります)