[2021年4月16日]
桜も散ったというのにこの寒さ。暖かくなったとホッとしていたのも束の間で今週は冷え込む日が続きましたね。衣替えをしようと意気込んでいたのですが、なかなか進まず結局手付かずです。来週こそは!!と思っています。
入学式から1週間たち、子ども達も新年度に少しずつ慣れてきたようですが、ここにきて新潟市内のコロナウィルス感染者が急増し、なかなか落ち着かない日々ですね。今まで以上に感染予防に気を付け、体調管理をしっかりしていかなければいけません。新生活が始まったばかりですので、子ども達にはしっかり休息をとり、規則正しい生活を送って元気に過ごしてもらいたいと思います。
先日、何かのテレビ番組だったと思うのですが、驚く情報が!!東京の小学校で、算数の授業に「おつり」を求める問題が出されたときに、子ども達の殆どが「おつり」って何?と質問が出たとか・・・(~_~;)。
キャッシュレスの時代、お買い物は『ピッ!』で済ませてしまう方が多く、「おつり」を目にする機会がないからだそうです。なるほど〜ですね。私自身もキャッシュレスでいける所はほぼ『ピッ!』で済ませているので、現金で支払わなければいけなくなった時に、財布を見てびっくり!!ということがよくあります。
スマホだけで何でもできてしまう時代ならではのお話だな〜と、感心してばかりはいられません。何せ、「おつり」を求める問題は小学校低学年では必ずと言っていいほど出てくる問題です。算数の授業でわざわざ「教え」なければいけなくなった事柄の代表格に、「1ダースはいくつか?」というのがあります。私の子どもの頃は鉛筆は「ダース」で買うものでしたので、数年前に生徒に「ダースって何?」と聞かれて目が点になった覚えがあります。ぞれも随分前の話となりましたが・・・。
生活様式が大きく変化して、子ども達の「経験」が私たち親世代では常識的であったことを全く経験していない子どもが多くなってきています。私たち世代でも「囲炉裏」や「かまど」などは実生活の中で使用している方は少数派だと思いますが、幼少期にはそうしたものを田舎のおばあちゃんの家で見たり、ぼっとん便所を経験したりと、昔の生活様式の名残がチラホラと残っていました。
また、それだけでなく、私の子どもの頃は「日本昔話」や「世界名作劇場」などがテレビで放映されており、そうしたテレビ番組から得られる情報が知識のベースとなってもいました。最近は時代劇もほとんど見なくなりましたよね。
時代とともに生活様式が大きく変容した今、親世代が「これぐらい知っているはず」という認識が通用しなくなってきました。このような子ども達を取り巻く環境が大きく変化していることを踏まえ、『今』の子ども達の学びを考えていかなければいけないのだな〜と「おつり」の話題から深く考えさせられました。
中学生になり学力が思うように伸びていかない生徒の多くは、「国語力」に問題があることが多いです。そして、その問題の根源となるのが「語彙力不足」です。語彙力が足りない要因の一つに上記のような「経験がない」ことからくることが挙げられます。塾の授業の中で様々な経験を積ませることは出来ませんが、こうした現状を踏まえ、国語の授業時だけでなく、算数の授業時でも、文章題の意味がきちんと理解できているか?状況がイメージ出来ているのか?の確認と説明をより一層丁寧にしていく必要性を感じました。