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啓新セミナー

[2021年6月4日]

「平均」の学習

早いものでもう6月ですね。昨日は驚くような暑さで「もう夏?」と思うような一日でしたね。一転して今日は雨。じわじわと梅雨が近付いていることを感じます。日々の寒暖差が大きい毎日ですので体調を崩さないように気を付けて過ごしたいですね。

ようやく中学生の定期テストが今日で終わります。ちらほらと結果が出始めている学校もあるようですが、来週には全員の結果が出そろいそうです。テスト前にもお話した通り、今年は教科書の改訂があり、英語では大幅に新出単語が増え、文章内容も難度が高くなっています。テストの結果はいかに???と気をもむ毎日ですが、それぞれの子が頑張った成果が出ていることを願うばかりです。

最近は、テストが近かったこともあり中学生に関するお話が多かったので、今週は小学生の授業の様子をお伝えしたいと思います。

現在小学5年生が「平均」の学習をしています。どの子も「平均」を求めるルール【総数(総量)÷個数=平均】については、それほど苦戦することもなく理解できているのですが、なかなか正解にならない子がチラホラ…。

平均を求めるためには、総数もしくは総量を求めるためにまずは足し算をし、そこからわり算をするというように二つの計算をしなければいけません。さらに問題によっては、その計算時に概数で答えなければいけないものや、単位を変換しなければいけないものもあります。

一つの問題を解くのにいくつもの「トラップ」が存在するーこれが高学年の学習ですね。計算も低学年の時のように単純なものばかりではなく少数の足し算・わり算、時にはかけ算や引き算も使わなければ求められないような問題もあるので、単純に出てきた数字を何らかの計算(+、−、÷、×)をすれば解けることはなく、1・2行の文章から「どういう状況か?」「何を求めるのか?」「単位は何か?」などなど、今までに学習した知識を総動員して解く必要があります。

案の定、子ども達を見ていると、最初にする足し算で間違えたり、少数のわり算のやり方を忘れてしまったり、概数の求め方を忘れていたりと大わらわです。4年生時に、少数の計算や概数が良く出来ていた子でもちょいちょいと間違えるのです。

小学生時の学習では、現在学習した内容をすぐにテストするので記憶に新しいため、学校でのテストではそれなりの得点を取ってきます。しかし、どんな賢い子でも、人は必ず忘れます。だからこそ、既習内容はコンスタントに復習をすることが肝心です。これは算数に限らず、国語の漢字も同様です。

今回、中学2年生の国語の定期テスト範囲に「熟語の構成」がありました。テスト前に四苦八苦して指導した生徒も多くいたのですが、そもそもこの「熟語の構成」の基本的な内容は小学生国語での学習事項です。ですが、多くの中学生が時には入試を直前に控えた受検生ですら、一から指導しなければいけないほど、きれいさっぱり忘れています。

小学生時、先へ先へ進むことが悪いわけではありませんが、今学習している内容を一つ一つ丁寧に抑え、さらに徹底的に反復練習をすることで、学習における土台をしっかり固めることができます。「復習する」ことが小学生には欠かせないものだと思います。小学生時に確固たる土台作りをすることが、その後、学力を伸ばしていけるかに大きく影響します。そして、小学生時に「復習する習慣」を身に着けておくことは何よりも重要だと考えます。