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啓新セミナー

[2021年8月30日]

ひっかけ問題

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

新潟県内でもコロナの感染拡大が続いていますね。
落ち着かない日々が続いていますが、机・椅子の消毒、換気等をこまめに行って、子どもたちが安心して学習できる環境を作っていきたいと思います。
早く落ち着いて欲しいですね。

9月度の授業が始まって1週間が経ちました。
先週は雨の日が多く、それほど暑くならなかったので、体調を崩す子もいなくて、みんな必死に自分の課題に取り組んでいました。

中学生は、『前期期末テスト』が目前に迫っていますので、最後の仕上げを行いました。
試験前は、過去問を参考にして作った対策問題を行います。
中には『いやらしい問題』も・・・
普段から『考えが浅い』子は簡単にひっかかってしまいますね。
例えば『平方根』の「−16の平方根は?」という問題。
普段から深く考えている子は、「おかしい」「変だ」となって、なかなか答えが出ないのですが、考えが浅い子は一瞬で「−4」と答えて、振り返ることもなく次の問題に進んでしまうのです。
(ちなみに正解は『なし』です)

ひっかけようと思ってそういう問題を作ったのではなく、過去にそういう問題が出題されたので作ったのであって、私がいじわるという訳では・・・

「理解が不十分」と言ってしまえばそこまでですが、普段から深く考える習慣、癖があれば、例え正しい答えが出なくても「おかしい」ということに気付くはずなのです。
それに、ひっかけ問題や難しい問題を解くときには、「難しいからよく考えてね」と伝えていますので、何の苦も無く一瞬で答えが出たらその時点で「おかしい」と気付くはず。

理科社会のような一問一答的な問題が多い教科ならば一瞬で答えが出てもおかしくないですが(むしろ一瞬で答えが出なければ考えるだけ時間の無駄です)、数学のような教科は、答えを考える前に、問題をよく読んでどういう状況で、何を聞かれているのか、何がわかっているのか等を整理して、それからやっと答を考えなければならないのです。
状況を整理するだけでけっこう時間がかかりますので、一瞬で答えが出るなんてあり得ません。
(もちろん、たくさん問題を解いていて、「この問題はあの問題と同じだ」と気付けば、状況を整理する必要はなく、一瞬で答えが出ますが・・・)

また、考えが浅い子は解説を読むのも早いです。
手も足も出ないような問題は、私が説明をする前に解説を読ませるのですが、考えの浅い子というのは、これも一瞬で「わかりました」と言います。
「手も足も出なかったのに、もうわかったの?」という感じです。
(おそらくわかったつもりになっているだけかと・・・)

『考えが浅い』というのは習慣、癖です。
「早く(勉強を)終わらせたい!」と思いだけで勉強をしていると、勉強が単なる作業となって、考えが浅くなるのだと思います。
算数・数学なんかはじっくり考えなければ答が出るはずもないですし、算数・数学に限らず、どの教科も考えが浅いと、内容が難しくなると頭打ちになる可能性があります。
一度身に付いた習慣はなかなか直りませんが、じっくり『深く考える』習慣を身につけさせてあげたいですね。