[2021年9月17日]
気付けば9月も半ば過ぎ、朝晩はめっきり涼しくなりましたね。日中は心地よい秋晴れ、毎日元気に布団を干しています。少しずつ市内の新型コロナウィルスの感染状況も一時よりは良くなりつつあり、このまま落ち着いてくれれば…と願う毎日です。
明日からはシルバーウィーク、とは言っても我が家はいつも通り。祝日も授業があるので「連休って何???」ですが…。夕方からは台風も接近するようですが、日曜からはお天気も回復するようです。せっかくの行楽シーズン、素敵な週末を過ごしたいものですね。
さて、ほとんどの学校の期末テストの答案が出そろいました。今週は、子ども達に「振り返りシート」を書いてもらっています。夏期講習ではばっちりテスト対策をした成果が出て、教科によるばらつきはあるものの多くの生徒が得点UPという結果でした。良かった教科もそうでなかった教科も、今回の結果をしっかり受け止め、次回のテストに活かしてもらいたいと思います。
得点を順調に伸ばしていく生徒と伸び悩む生徒では、当然ながら「勉強量」の差があります。しかし、それだけでなく、伸びる生徒とそうでない生徒では一つ一つの問題にかける時間に大きな差があります。高得点を維持する子、得点を順調に伸ばしていく子は、いい意味での「あきらめの速さ」があります。
英語の学習中にわからない問題に遭遇した時、得点が伸びない子は、じ〜っと問題集とにらめっこをし、そのままお地蔵さんのようになっています。高得点を取る子たちは、いい意味でさっさと「あきらめ」教科書を読み返したり辞書をひいてみたりと、何らか次のアクションを起こします。
「あきらめ」には2種類あり、ちょっと考えてダメだと思い「わかりませ〜ん」と言うバージョンと、考えてみたけど今の自分の頭の中からは絞り出しても出ないことに気付き、何らかのアクションをを起こして足りない知識を補おうと「もがく」バージョンがあります。
前者の「あきらめ」はパズルで言うならば、最初から「無理」と言って、他者にパズルをある程度作ってもらって、最後の1ピースのみを自分ではめようとする行為であるのに対し、後者の「あきらめ」は自分である程度完成に近い状態まで作ったうえで最後の1ピースの「ヒントをもらう」行為であると言えます。
最後の1ピースをはめるのみの行為では、結局自分の”もの”にはならず、テストで同様の問題が出ても解けるようにはなりません。勉強はジグソーパズルを完成させるようなものです。他者に殆ど完成に近い状態まで作ってもらって、最後の1ピースをはめるだけというのは単なる作業でしかありません。作業を繰り返していても、自分でパズルを完成させる力が付くはずがありません。
いい意味での「あきらめ」というのは、単に「わからない」と投げ出すことではなく、「このままじっと考えていても時間の無駄だから『あきらめて』、何か次の手をうつ」ということです。
こうしたいい意味での「あきらめ」ができる子とそうでない子では、机の上の状態が明らかに違います。「あきらめ」ができる子の机の上には、教科書や辞書が必ず並んでいるのに対し、そうでない子は、ただワークが広がっているだけです。そして、やたらと消しゴムのカスが多い…なんてこともあります。
勉強は「あきらめ」と「もがき」が肝心です。必死でも「もがく」からこそ、次へのステップが出てきます。机に向かっているから勉強しているということではありませんし、得点がUPするということではありません。是非、お子さんが家庭学習をしている際の様子を見てみてください。単に作業しているだけなのか?それとも必死でもがいているのか?その日々の過程が大きな得点の差になります。