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啓新セミナー

[2021年11月22日]

底辺と高さの関係

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

先週は、11月の終わりとは思えないぐらい晴れて暖かい日が多かったですね。
(今週は雨マークの日が多いようですが・・・)
ウォーキングをしていても、少し汗ばむぐらいでとても気持ちがいい!
新潟の晴れ間はとても貴重ですから、有意義に過ごしたいですね。


現在、小学5年生が『面積』を学習しています。
「三角形の面積の求め方は?」
「底辺×高さ÷2 !」
「簡単、簡単 !!」
子どもたちにとっては簡単な単元のようなのですが、
 「じゃあ、三角形ABCの辺ABを底辺にしたときの高さを作図して」
と言うと、
 「・・・」
固まってしまいます。

「底辺が6?、高さが4?の三角形の面積を求めなさい」という問題は誰でもできるのですが、↓のような自分で底辺や高さを見つけてから解く問題はほとんどの子が止まってしますのです。

img1
『図形の面積』というと、求め方(公式)が重要であると思われがちですが、公式を覚える・使いこなす前に、「底辺とは?」「高さとは?」「底辺と高さの関係は?」をきちんと理解して、「どこが底辺なのか?」「どこが高さなのか?」が自分で見つけられるようになって初めて計算して答を求めることができるようになることが重要なのです。

公式のみに頼って、底辺と高さの関係をきちんと理解しないまま中学生になると、「△ABCにおいてBCを底辺としたときの高さAHをコンパスと定規を用いて作図しなさい(中1平面図形)」「点Aを通り、△ABCの面積を二等分する直線の式を求めなさい(中2一次関数)」「y軸上の正の部分に点Pをとって、△ABCと面積が等しい△PBCの点Pの座標を求めなさい(中2等積変形、1次関数)」などのような問題に対応できなくなるのです。

学校の授業では、そこまで詳しくは指導できないと思いますので、塾の授業では先々のことを考えてそのあたりもきちんと丁寧に指導したいと思います。
ちょっとしたことなのかもしれませんが、今の中学生を見ているとこれがものすごい差になっているように思えます。
今回どの学校も、中学2年生は『一次関数』、中学3年生は『2乗に比例する関数』がテスト範囲になっていたのですが、この『底辺と高さの関係』、それに『道のり・時間・速さの関係』がきちんとわかっていない子はことごとく点数を失っていました。

中学数学、もっと言えば、高校数学の基礎・土台は小学算数です。
学校の授業がびっくりするほど速く進んでいますが、きちんと押さえなければならない単元は、時間がかかってもきちんと押さえなければいけませんね。