[2022年3月7日]
皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。
一昨日の土曜日は、午前中は天気も良く暖かかったので、息子と自転車で図書館に行ってきたのですが、昨日今日は大荒れですね。寒くて寒くてすくんでいます。
春の訪れは近いようでまだまだですね。
先週の木曜日と金曜日に公立高校の一般選抜がありました。
受検生の皆さん、お疲れ様でした!
やるだけのことはやったと思うので、今は何も考えずに、合格発表の日までゆっくり休んでください。
今回は、数学と理科と社会を解きましたのでその感想を。
<数学>大問[1]と[2] 小問集合
『箱ひげ図』を中学校で初めて習った学年でしたので、子どもたちには「絶対に出る!」と言い切っていましたので、出題されてほっとはしているのですが、ちょっと難しかったですね。
単純に『箱ひげ図』をかく問題が出るかと思いきや、『箱ひげ図の読み取り』の方でした。
しかも解答方法が「あてはまるものをすべて選びなさい」でしたので、正答率は低いかと思われます。
それ以外は、方程式の文章題は出題されませんでしたし、「2点(−1,1),(2,7)を通る直線の式を求めなさい」という基本中の基本なんだけど、今まで出題されなった問題も出題されていて、全体的に基本的な問題ばかりでした。かなり正答率は高いと思います。
大問[3]関数(速さに関する問題)
大問[1]と[2]が簡単でしたので、ちょっと身構えたのですが、思いの外あっさりと解けたのではないでしょうか?
ただ、答えが249/7になるなど、通分が正確にできなかった人、計算の工夫(今回の場合、(1)の問題で、14の2乗を計算しないで14×14のままで約分する等)をしなかった人は、時間がかかったかと思います。
大問[4]平面図形
昨年と同様に、会話文形式の問題文を読んで、□に当てはまる数字や記号を答えたり、図形の合同・相似を証明したりする問題。
共通テストを意識した、長文を読ませる問題でしたね。
結果論かもしれませんが、会話の内容をきちんと把握しなくても、設問の前後の文(数字や条件)さえ、押さえられれば比較的簡単に解けたのではないでしょうか?
会話の全内容を必死に理解しようと一文字一文字必死に読んでいた人は、時間がかかったのではないでしょうか?
新聞の模範解答では、後半の証明は『三角形の合同』を利用して証明していましたが、辺の長さがわかっているので『三角形の相似』を利用しても証明できるのでは? (矛盾がないかもう一度検証してみなければいけませんが・・・)
いずれにせよ、図形の証明が2題出題されるのは珍しいですね。
大問[5]空間図形
大問[4]までがかなりあっさりいけましので、さらに身構えたのですが、こちらもさらっと。
設問が(1)〜(3)までありましたが、どれも式は一行で済み、しかも計算は暗算でできました。
ただ、式が一行、計算が暗算で済んだのは、平面図(切断図)をかいて考えたから。
問題用紙の立体図(見取図)に線を引いただけで答えを出そうとした人には難問だったかもしれません。
全体を通じて、
・昨年同様、問題数が減り、1問1問の配点が高いので、計算ミス(特に分数の計算)や符号の付け忘れ等の細かいミスが命取りになる。
・文章量が多いですし、証明も2題出題されていますので、読むスピード、考えるスピード、書くスピードのUPと『工夫』が必要。
・複雑な計算をして求める問題がなく、すべて、図(特に、見取図→切断図・投影図)をかけば、あるいは、ひらめけば解けるという問題ばかりでしたので、普段から『図をかいて考える』ことが大事。
<理科>
例年通り、大問が8題。
計算問題が、電流計やグラフを読み取るだけの問題も含めて12題(昨年は6題)出題されていました。
浮力の問題や飽和水蒸気量の問題など、ちょっと「いやらしい」計算問題もありましたが、比較的解き易い(今までに解いたことがある)問題ばかりだったのではないでしょうか?
記述問題も、学校の定期テストや模試等でよく見かける代表的な問題ばかりでした。
全体的に基本問題が多かったと思いますが、計算問題の出来・不出来が得点差になるか思います。
今回も予想もしないような難問奇問は出題されていません。
当たり前のことですが、理科の入試対策は、「わからないこと・できないことをそのままにしない」に尽きるかと思います。
学校の定期テストでわからなかった問題、できなかった問題はテストが終わった後でも、きちんと理解することです。
<社会>
例年通り、地理分野2題、歴史分野2題、公民分野2題の構成。
計算問題は、緯度経度、縮尺、ドント方式、割合(何倍か)。
昨年はまったく出題されませんでしたので、少し難しかったのでは?(それほど難しい計算はないのですが・・・)
記述問題は、「わかっているけど、どう表現したら・・・」という、表現力が問われた問題ばかりでしたので、こちらも少し難しかったのでは?
今年も『資料やグラフを読み取る問題』が多数出題。(特に公民で)
今年の特徴は、1つの資料だけでなく、複数の資料やグラフからわかることを答えなければならなかったので、資料やグラフを見ただけで『戦意喪失』した人もいたのでは?
資料やグラフを単に読み取るだけでなく、なぜそういうことになるかなどの背景もきちんと理解していなければ解けないようになっていました。
単に用語のみを暗記するだけではダメで、原因・結果、対応・対策等までしっかり理解して、自分のことばで説明できるようにしなければいけませんね。
この傾向は今後も続くでしょう。
個人的な意見ですが、数学も理科も社会も、3年間きっちりまじめにコツコツ勉強した成果が問われる良問ばかりだと思いました。
『やればできる』ですね。
普段の授業、予習復習、定期テストの対策をきっちり行っていれば確実に得点できます。
わからないこと、できないことをそのままにしない。漢字・単語練習をコンスタントに続ける。数学では図表をかいて考える。
このような当たり前のことができるかどうかが合否を決めると思います。