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啓新セミナー

[2022年6月6日]

数学というもの

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

昨日の日曜日は、テスト対策も統一模試もなく、久しぶりの完全オフ日でした。
「たまには1日ゆっくりと・・・」と思ったのですが、いつもより早く目が覚め、花壇の草刈りをし、ほったらかしだった石油ストーブを掃除して片付け、衣替えをし、・・・
結局、1日中動き回っていました。
ゆっくり休むことができない性格なのか、動き回っていなければ不安になってしまいます。
まあでも、「やらねば!」と思っていたことが終わってよかったと言えばよかったのですが・・・
自分なりに充実した休日を過ごすことができてよかったと思います。たぶん。


高校1年生は中間テストが終わり、少し『壁』にぶつかっています。
何が『壁』かというと、『場合分け』です。
例えば次のような問題。
「xについての不等式 ax<3 解きなさい」
一見簡単そうに見えますが、これがなんのなんの・・・
まず、xの係数aが、0か0でないかで場合分けが必要です。
もしaが0ならば、左辺(ax)のxに何を代入しても左辺(ax)=0となるので、左辺<3が成り立つので、答えは、「xはすべての実数」となります。
また、aが0でないときでも、aが正の数か、負の数かで答えが違ってきますので場合分けが必要となります。
Aが正の数ならば、両辺をaでわって、「x<3/a(a分の3)」となり、Aが負の数のならば、両辺をaでわって、「x>3/a(a分の3)」となります。

以上をまとめると、不等式 ax<3 の解は・・・
 (?)a=0 のとき xはすべての実数
 (?)a>0 のとき x<3/a
 (?)a<0 のとき x>3/a
となるのです。
まあ、いちいちめんどくさいですね。
でも数学というのは(数学以外もそうかもしれませんが)、そのいちいちめんどくさいものを根気強くやる教科です。
さらに言えば、「もし〇〇が××だったら、答えは△△になってしまうな」と、あらゆるものを疑って(矛盾を見つけて)解き進めるのが数学なのです。
将来、数学を単なる計算の道具・手段にしか使わないのならいいのですが、数学を利用・活用する分野で活動したいと思うのであれば、常に矛盾がないかあらゆるものを疑って考えなければいけません。
「いちいちそんなことまで考えなければいけないの?」思うかもしれませんが、これが数学の醍醐味といれば醍醐味です。
まあ、醍醐味は別にしても、この『場合分け』がきちんとできるようにならなければ、高校の数学は『撃沈』します。
問題集の模範解答を一行一行しっかり理解して、自力で解けるまで何回も繰り返し演習して、『場合分けの感覚』を身に付けてください。