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啓新セミナー

[2022年11月7日]

頭の回転

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

昨日の日曜日で、中学生対象の『定期テスト直前対策講座』が終わり、今日、明日は最後の仕上げを行います。
ミサイル発射騒ぎがあったりして、バタバタした日もありましたが、みんな朝早くから集中してがんばっていました。
今回の中学生の定期テストの範囲には、1年生も2年生も3年生も『関数』が含まれています。
学年問わず、ほぼすべての子がつまずくのが、『長方形の周りの長さ』に関する問題。
「周りの長さが30?の長方形の縦の長さをx?、横の長さをycmとしたとき,yをxの式で表せ、あるいは、xとyの関係を式で表せ」というやつです。
正解は、y=15−x、あるいは、x+y=15 なのですが、xy=15、y=30−x なんていう答えが多いですね。
この問題ができない一番の原因は、『周りの長さ』というもの(言葉の意味)がわかっていないことじゃないかと思います。
算数・数学を教えていて、言葉の意味が分かっていないなと思う場面が多々あります。
「『断面積』って何ですか?」「面積を変えずに境界線をまっすぐに・・・の『境界線』って何ですか?」「『2割の利益を見込む』ってどういう意味ですか?」・・・
言葉の意味ではないのですが、「ある数とその数を2乗した数をたすと・・・ ある数を求めなさい」という問題で、
ある数をxとして、その数をyとする 
と書く子が多い。
(ある数とその数が同じ数であることがわっていない)
算数・数学であっても『言葉の力』って大事ですね。


小学生では、5年生が『分数』を学習しています。
『通分』『仮分数⇔帯分数の変換』も大事なのですが、まずがんばってほしいのは『約分』。
例えば、「24/36 を約分しなさい」という問題。
習いたてのころは、まず2で約分して 12/18 さらに2で約分して 6/9 さらに3で約分して2/3 とやるのですが、慣れてきたら一気に6、欲を言えば最小公倍数の12で約分できるよう指導しています。
2や3で約分しようが、6や12で約分しようが答えは同じ2/3になるのですが、2や3でしか約分できない子よりも、一気に6や12で約分できる子の方が断然頭の回転が速い、すなわち、算数・数学が強くなります。
頭の回転を速くする方法って、何も難しい問題ばかりを解けばいいというものではなく、普段のちょっとした『負荷』のかけ方で決まると思うのです。
中学生で、数学が嫌いな子って、ほぼほぼ2や3でしか約分ができない。(もっと言えば、2や5、10で割るわり算も筆算でやってしまう)
最小公倍数で約分するのって、見つけるのがけっこうめんどうかもしれませんが、この『めんどくさいこと』を地道にやったかどうかで、後々の(算数・数学の)学力は決まってくると思います。
『めんどくさいこと』から逃げずにがんばりましょう!