[2023年5月19日]
今週は、急に真夏かと思うような暑い日が続きびっくりしましたね。かと思うと、今日は一気に気温が下がり肌寒いぐらいです。
先週末までは、「灯油」を買い足すかどうか…と悩んでいたのですが、買わずに正解でした。私の実家の方では35度近くまで気温が上がったようです。今年は本当におかしな天候が続きますね。これだけ急に暑くなると体がついていかず、大変ですね。今週・来週はあちこちの小学校で運動会もあります。子どもたちもさることながら、観戦される保護者の方も熱中症に気を付けてくださいね。
先週から今週にかけて、「ことばの学校」受講生さん達が、「読書指数診断」を行いました。「読書指数診断」は、1年に2回実施され、「現在の語彙力」や「ジャンル別の語彙力」や「読書速度(どれだけ速く正確に読むことができるか)」など、見えにくい「国語の基礎力」を計測することが出来るものです。啓新セミナーでは、受講生さんは必ずこの診断を実施しています。
何回か診断を受けていくと、語彙力がどのように変化しているかが、数字とグラフで示されるのでとても分かりやすいです。特に、ジャンル別の語彙力をはかる診断では、「ことわざ・慣用句」が弱いのか、「敬語表現」が弱いのか、「現代語」が弱いのかなどの、語彙の弱いジャンルを見つけることができるので、診断結果からその後の指導内容を検討する良い材料となります。
現在、中学生のテスト対策特別授業を行っていますが、国語だけでなく英語や社会、時には数学や理科でも、「語彙力の大切さ」を痛感します。中学生になると、国語の文章題でも抽象的な表現がたくさん出てきますし、傍線部分を『別の言葉で言い換える』という問題が多く出題されます。
英語では、学年が上がれば上がるほど、文法事項が積み重なっていくので文章構造が複雑化します。そうした英文を正確に理解するためには絶対的に国文法力−つまり日本語の理解力が必要です。日本語を正確に理解できるかどうかは『語彙力』がどれだけあるか?にかかってきます。
算数や数学の文章題が弱い子は、算数や数学だけを多く学習しても伸びしろは少なく、多少、算数・数学の学習時間を削ってでも(本当は削らずに追加してする方が良いのですが)、国語の学習に力を入れた方が伸びしろが多くなります。特に中学になると数学は文字を使い抽象化されます。この時必要なのが『イメージ力』ですが、イメージ力の礎はやはり『語彙力』です。
また、「社会=暗記教科、つまり覚えるだけの教科」と思っている保護者の方が多く、「必死になって根性で覚えれば何とかなるのに…」と仰るのをよく耳にします。ですが、そもそも教科書の内容を正確に理解する語彙力・問題文が問う内容を理解する語彙力がなければ、どれだけ根性を出しても覚えるのも答えるのも困難です。根性ではどうにもなりません。
というように、どの教科においても、最も大切なのは『語彙力』です。生活の中や学校のテストで数値化されることがないため、この年に2度の「読書指数診断」は本当にありがたいと思っています。受講している子どもたちの『語彙力』がさらに向上していくよう、今回の結果をよく分析して今後に活かしていきたいと思います。