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啓新セミナー

[2023年9月15日]

社会の学習のカギ

 こんにちは。金曜日ブログ担当の大谷 詠子です。「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、間もなくお彼岸を迎えるにもかかわらず、この暑さ…。いつまで続くのでしょうね。今年のこの異常気象による猛暑の中、我が家のエアコンがとにかく調子が悪い!!温度を下げまくり、風量を最大にしているはずなのに、なまくら〜っとした涼しさしかなく、もはや扇風機よりもちょこっと性能の良い物体となっていました。買い替えるのか〜…とため息をつく夏でした。
 
 友人のすすめもあり、ダメ元でエアコンクリーニングをしてもらったら、何と復活!!エアコンってこんなに涼しくしてくれる物だったんだ〜と歓喜に沸く大谷家です。ということで、まだ続きそうな残暑も頑張れそうです。最近は、あちらこちらの学校でコロナウィルスによる学級閉鎖が出ているようですね。厳しい暑さが続いて体が疲れ、免疫力が落ちている時季かと思いますので、是非、お体大切にお過ごしくださいね。
 
 夏休み少し前から、小学生の「ことばの学校」受講生が増えてきました。現在は小学1年生から中学1年生までが受講しています。どの子も、ぐっと集中して本を読む姿がとても良いですね。普段なら手に取らないようなジャンルの本に触れる機会にもなり、読書前はあまり興味がなさそうにしている本でも、読んでみると思っていた以上に面白かった!と言ってもらえるので、とても嬉しいです。
 
 自分自身もそうですが、どうしても自分で本を選ぶと偏りが出てしまうため、似たような本ばかり読んでしまいがちですが、こうして授業として読書をすると、そうした偏りがなく触れることが出来ます。本の幅が広がることで、触れられる言葉にも広がりが出るので、語彙力を広げていくことに繋がります。また、それまで興味の無かったジャンルに目を向ける良い機会にもなります。
 
 中学生の定期テストの対策授業やテスト結果を見ると、いかに「興味の幅を広げること」と「語彙力」が重要かを痛感します。特にそれが色濃く出るのが社会ですね。社会が苦手な生徒は、授業をしていても、テストの答案を見ても、それぞれの用語が人名なのか、建造物名なのか、出来事なのかの区別がついていないことが多々あります。単純に語彙力が足りないということよりも、そのジャンルに興味がないから、用語の意味を考えようとしていないからだと思われます。興味を持って教科書を読むからこそ、それぞれの用語の意味・出来事の繋がりを理解することが出来ます。
 
 興味のないジャンル、しかも1つ1つの言葉の意味が分からないまま、ワークをひたすら解いても結果につながる訳がありません。社会で得点できない子ほど、無駄に教科書にマーカーがひいてあります。取り敢えず、太字になっていたり、ワークに出てきた言葉に線をひいているので、教科書がマーカーだらけになり、結局何が大事なのか?が自分自身でも分からないなんてことがよくあります。
 
 社会では、その学習単元に関する情報をどれだけ持っているか?によって、勉強の質が大きく異なります。様々な本に触れることは、歴史や地理などに関する情報をもたらしてくれます。伝記を読んだり、地理的な内容の読み物を読んだりすることで、教科書に書かれた内容がより立体的にイメージすることが出来るようになります。そうした下準備が教科書内容の理解に繋がります。
 
 また、社会が苦手な子ほど、勉強をする際には国語辞典を使って、言葉の意味を調べながら学習することをお勧めします。繰り返し用語を書いて覚えるーこれが通用するのは、言葉の意味を知っている人だけです。大事だと思う言葉にマーカーを引く前に、よく意味の分からない言葉に印をつけて、意味調べをしてから取りかかることで理解が深まります。
 
 「ことばの学校」の授業で、子ども達には少しでも多くのジャンルの本を読むことを通して、興味の幅を広げ、語彙力をつけていってもらいたいと思います。それが、ゆくゆくは社会の勉強だけでなく様々な教科の土台となっていくことを期待したいと思います。