[2023年10月27日]
こんにちは。金曜日ブログ担当の大谷 詠子です。もうすぐで10月も終わりますね。今日は『13夜』、お月見ですね。『十五夜』が中国伝来のお月見であるのに対し、『13夜』は日本で生まれた独自のお月見文化のようです。どちらかのお月見だけをするのは『片見月』と言われ縁起が良くないそうなので、今日はお月見の準備をせねば!と思っています。あいにくの空模様なので、お月様が見られるかは分かりませんが…、取り敢えず、お月見団子ぐらいは用意したいと思います。
今週に入り、インフルエンザが猛威をふるっていますね。小学校だけでなく中学校や高校でもインフルエンザによる学級閉鎖が相次いでいるようです。かく言う、家の息子の学校も次から次へと学級閉鎖となっているようで、毎日のように学校から学級閉鎖の連絡が届いていました。私も主人もインフルエンザの予防接種の予約は入れてあるのですが、まさかこんな早く流行するとは思っていませんでした。11月初旬には中学生の定期テスト、下旬には高校生の定期テストと気の抜けない毎日となりますので、体調管理をしっかりして過ごしたいと思います。
中3生のテスト範囲に公民分野に入り、今まで社会が得意だった生徒さんも苦戦している様子です。覚えなければいけない事項が多いことに加え、言葉が難しいというのか、聞きなれない言葉が多いというのが壁となっているようですね。日常的にニュースや新聞に触れていれば目にするような言葉でも、中学生となると、そういった媒体に意識的に触れる機会が無いと子ども達にとっては「初耳」となってしまいます。また、それぞれの用語が概念的なものも多いため、日々の生活の中で子ども達が実感することも難しいということも一因かと思います。
その中でも、多少は苦戦するものの、難なくこなしていく生徒さんもいます。そうした生徒さんの共通点の一つに「漢字力」が挙げられます。〇〇機構、とか〇〇条約など、どの分野の用語もいくつかの熟語を組み合わせた言葉となっています。得意な生徒さんは、そこに使われている一文字一文字の漢字の持つ意味から言葉全体の意味を捉えて覚えているようです。
うちに来る小学生の多くは学校帰りにそのまま塾に来ます。ですから、塾に来てから授業時間前までは、学校の宿題をして過ごします。ですから、子ども達が学校の宿題として漢字学習をしている姿をよく見るのですが、どの子も一様に、ドリルに書いてある漢字を写し、まずはその漢字一文字をひたすら書き続け、続いて、そこに書かれてある熟語を書き続けています。宿題をしている子ども達に、「その言葉の意味って何?」「部首は?」「音読みと訓読みは?」と尋ねると「・・・」。小学生時によくある、「意味のない学習」の1つがこれです。
漢字をひたすら書いて字形を覚えることは大切なのですが、ひたすら「書くこと」「ノートを埋めること」に必死で、「何のためにノートに書いて練習するのか?」という学習の目的が忘れ去られているのです。字形を覚えることはもちろんのことですが、漢字の持つ意味、読み方、熟語の意味、どんな風に使うのか、そうしたことを学ぶための「漢字練習」であるべきだと思います。
語彙力が学力の土台であることは間違いありません。語彙力を育てるために「たくさん本を読む」というのは確かに有効ですが、語彙力の土台の一つとなるのが「漢字力」であると思います。漢字と言うのは1つ1つに意味があり、また読み方が変われば意味も変わります。たくさん本を読んでいても、分からない言葉を流して読んだり、勝手に自分なりの解釈で読んでしまえば語彙力も読解力もつきません。
漢字学習は小学生だけでなく中学でも高校でも必要なものです。小学生時に「意味のない学習方法」を定着させてしまえば、その先にもずっと影響し続けてしまいます。文字の持つ意味、部首、音・訓の読み方、その漢字を使った熟語の意味などなど、漢字練習と言うのは奥が深いものです。漢字テストのためだけに漢字学習はあるのではありません。中学生以上になると、日々漢字練習をする子がぐっと減り、テスト前に慌ててワークを「埋めるだけ」で終わっている子が非常に多くいます。
どんな漢字練習をするのか?というのは、全ての教科の学習に大きく影響します。小学生だけでなく中学生も是非、毎日「意味のある」漢字練習をしてもらいたいと思います。