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啓新セミナー

[2023年11月13日]

公式を使わなくても

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

先週の前半は11月とは思えないくらい暖かい日が続き、晴れた日の早朝には、三日月と金星が寄り添って輝いているのが見えて、何か得をした気分で、すがすがしい朝を迎えることができました。
(今は寒くて寒くてとても夜空を見上げる気にはなりません。何かの罰ゲームを受けているような気分です・・・)


現在、小学5年生が『割合』を学習しています。
小学校の算数で、1、2を争うくらい大切で、かつ、難しい単元です。
「どういう切り口で始めればいいか?」と悩む日々でしたが、「まあ、とりあえずやらせてみよう」と思い、特に説明もなくやらせてみました。
質問がたくさん出るのを覚悟していましたが、これが意外や意外? 特に質問もなく、ほとんどの子が、学校の予習にもかかわらず、自分の力で解いているのです。
考えてみれば、夏休みに『単位量あたりの大きさ』を徹底的に復習しましたし、『小数』や『分数』の文章題を学習しているときにも、「何倍ですか?」という問題で、割合の考え方をすでに学習していたので、『新しい単元』という意識が特になかったのかもしれません。
「2割引きで・・・」「10%の利益を見込んで・・・」のような問題には、さすがにみんな苦戦していましたので、説明はしましたが、あとはビックリ?するぐらい、よくできていました!

割合は、
 割合=比べられる量÷もとにする量
比べられる量=もとにする量×割合
 もとにする量=比べられる量÷割合
という『公式』を学習する単元なのですが、『単位量あたりの大きさ』をきちんと学習していれば、『公式』なんか使わなくても解ける単元なのです。
『単位量あたりの大きさ』をきちんと学習していない子は、『公式』に頼ってしまって、「この問題は、かけるのですか? 割るのですか?」というような、内容を全く理解していない(理解しようとしない)質問になってしまうのです。

高校高校になると、いかに『公式』を使いこなせるかがカギ(それでも、『公式』の丸暗記ではなく、その『公式』が成り立つ理由を証明できなければいけませんが・・・)となってきますが、小学算数では、『公式』なんか使わなくても解ける問題ばかりなのです。(『つるかめ算』はいい例かと・・・)

『割合』を苦手とするお子さんは多いと思います。
『割合』の勉強(復習)をする前に、『単位量あたりの大きさ』、あるいは、もっとさかのぼって、3年生で学習した『倍の計算』などを復習してから『割合』の勉強をすると、意外とあっさりクリアできるかと思います。
ぜひ試してみてください。