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啓新セミナー

[2024年1月19日]

大学入試共通テスト

 こんにちは。金曜日ブログ担当の大谷 詠子です。1月も中旬を過ぎ、明日は大寒!今年は、暖冬らしく、灯油の減り具合を見ると、確かに12月は暖かかったのでしょうが、それでもやはり1月に入り寒さが厳しくなってきていますね。来週にも再び寒波が到来するようです。体調を崩さないよう、気を付けて過ごしたいものです。

 1月の13日・14日と大学入試共通テストがありました。先週の金曜日には、卒塾した生徒が急に電話をかけてきて何かと思ったら…「明日、共通テストだから『喝!』を入れてください。」とのこと…。なんのこっちゃ???と爆笑してしまいました。やはり『喝入れ担当』なのですね。ご希望通り、ちゃあんと『喝!』を入れました。中学卒業時に目指していた目標に向かって高校生活でも頑張っていた様子、とても嬉しく思いました。

 共通テスト後のこの時期は、私も共通テストにチャレンジ!です。今年は英語のリーディングの難易度が上がったというニュースを見ていたので、かなり心してかかりました。解いた感想はと言うと、やはり、とにかく文章量が多くて読むのが大変!が一番でしょうか。センター試験から共通テストに変わった時点で、2000語近く単語数が増加しているので、毎年感じてはいるのですが、今年は問題用紙をパラパラとめくりながら、ため息が出るほどでした。

 解く時には一応時間を計りながら解いてはいるのですが、現役生のようにタイムアタック方式では解く根性がありません。時間を計りつつも、疲れてきた時点でストップウォッチを止め、ティーブレイクを入れながらゆるゆると取り組みました。ちなみに、今年の問題は昨年までの約6000語に対し、更に増加し約6300語ということです。現役生はやはり凄いですよね。

 共通テストの英語リーディングの第5問は、「魔の第五問」と言われています。今年は、文章量が長いだけでなく、ストーリーが過去と現在とを行き来し、更に人物の心情を考察して解答する新傾向の問題が出題され、英語と言うより、国語の読み取りさながらでした。英単語力、英文読解力に加えて登場人物の心情を理解するイメージ力、その心情を言い換える国語力+英語力と、多岐に渡る能力を必要とし、かつ制限時間内に解き切らなければいけないという、かなりハードルが高い問題です。まさに「魔の第五問」でしたね。

 塾生に英語のテストの感想を聞いたところ、やはりこの第5問でかなりやられた…と。しかし、問題を見た瞬間に「ヤバイ」と思い問題を解く順番を入れかえ、先に第6問を解いてから第5問にもどって取り組んだので、取れる所で得点が取れ、結果的に、目標得点には達することが出来たようです。こういう「戦略」も入試には必須の力ですね。

 毎年、共通テストを解くと感じるのが、このテストの内容と、実際に行われている指導との整合性は?という疑問です。「活用できる英語を」という理念に合うように、基本的には「英語の授業はオールイングリッシュで行う」ことが前提であり、会話重視の傾向にあります。しかし、実際の入試では、大量の文章を速く正確に読解するテストに対応する力が求められている…謎です。

 【話すことが出来る=長文を読み解くことが出来る】ではないということは、日本語で考えればすぐにわかることです。こうした大学入試の現状を鑑みると、小・中学生の英語学習は、目標を大学入試へと絞り込むのであれば、文章読解能力を高めるための学習の方がより重要ではないかと、共通テストを解くたびに強く思ってしまいます。