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啓新セミナー

[2024年6月7日]

テストのご褒美?

 こんにちは。金曜日ブログ担当の大谷 詠子です。6月に入り、そろそろ梅雨入りの頃となりますね。この時季は、我が家では恒例の「梅もぎ」をします。今年もよく実がついているので、今年はどれぐらい採れるか楽しみです。しばらく良いお天気が続きそうなので、日曜日に決行しようと考えています。来週のブログで結果発表をしますね!

 先週に実施された定期テストの結果が出始めています。先週のブログに書いたように、『勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし』という言葉通り、予想通りの結果となる子がいる一方で、思ったよりも得点を伸ばしてくる子もちらほらと。やはり、定期テストというのは、努力した結果が如実に反映されるものですね。

 まもなく、全教科の結果が出そろいますので、順に「振り返りシート」の作成を始めていきたいと思います。次回は8月末。今回の結果を真摯に受け止め、次回のテストに向けてしっかり準備していきたいと思います。

 定期テストがあると、よく耳にするのが「テストで〇点取ったら、〇〇を買う約束をしている」という言葉。馬の鼻先に人参をーということでしょうか。テストの得点のご褒美となるものの多くが、ゲーム機であったり、スマホであったりが多いのですが、1回その目標をクリアして景品を手に入れてしまった後、その次は何を目標に頑張らせるのか?という心配があります。

 以前話題になった、中室牧子氏の「学力の経済学」で、教育のご褒美に関する話がありました。その中に、教育に関してインセンティブ(ご褒美)を設けることは悪ではないが、インプットに対して与えるインセンティブとアウトプットに対するインセンティブでは、インプットに対するインセンティブを与えた方が効果的であるとありました。テストに向けた学習はインプット、結果はアウトプットとなります。つまり、テストに向けた学習を頑張ったときにご褒美を与えた方が、その後の学習活動にはより効果的であるということです。

 定期テストは、学生である以上ずっとついてまわるものです。カンフル剤のように1回のテストで、ゲーム機やスマホのように何万円もするような高額な景品を鼻先ぶら下げて頑張らせても、その努力が1回こっきりで終わってしまったら、困るのは子供自身ではないでしょうか。

 定期テストに向けて頑張る、高校入試に向けて頑張るというのは、その子自身の将来の道筋を作っていくための過程であると思います。ご褒美という形での外発的動機付けだけでなく、自分自身が「こうしたい」と思う内発的動機がなければ、何年も続く学生生活で努力し続けることは難しいと思います。1回1回の定期テストは、ただの節目であって、ゴールではありません。ですから子供達には「景品ありき」ではなく、努力していけるようになってもらいたいと思います。