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啓新セミナー

[2024年10月21日]

目で考える

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

昨日の日曜日から中学生対象の『定期テスト直前対策講座』が始まりました。
いつもですと、初日から満席になることはないのですが、昨日は満席で、しかも、午前(9時から12時)と午後(12時30分から15時30分)の両方を受講する子がほとんどでした。
子どもたちのやる気をすごく感じました。
(中には親に無理やり行かされた子もいましたが・・・)

中2の今回の理科の範囲は『オームの法則・電力・磁界』。
計算が絡んでくると、理解度がすごく落ちますね。
手も足も出ない子がほとんどでしたので、映像教材も使ってなんとか基礎を押さえることはできたのですが、応用まではなかなか・・・

理科の計算、算数・数学が苦手な子に共通することは、「メモをしながら問題を考えない」ことが挙げられます。
例えば、「電源の電圧が3Vの並列回路で、電熱線P、Qの抵抗がそれぞれ10Ω、20Ωであるとき、全体の電流の大きさは?」という問題(問題には図もついている)があった場合、苦手な子というのは、ただじっと見つめているだけで手が全く動きません。
対して、得意な子というのは、「電源の電圧が3Vの並列回路」という文章を読んで、「並列回路だから電熱線P、Qの電圧も3Vになる」ということに気付いて図にメモして、「これで電熱線P、Qは抵抗と電圧がわかったので、オームの法則から電流もわかる」ということに気付いてさらに図にメモして、「これで電熱線P、Qの電流がわかったので、並列回路だから足せば全体の電流がわかる」ということに気付くのです。
得意な子というのは、メモをきっかけに、連想ゲームのようにどんどん気付いていって、答えにたどり着くのです。
得意な子のワークはいろいろ書いてあって、ある意味汚いのですが、苦手な子のワークは何も書いていないのですごくきれいです。

算数・数学、理科の計算は、頭で考えるものではなく、目で考えるものであると、子どもたちには常日頃から言っています。
考える前に、文章中に出てくる数字を図やグラフにメモしたり、自分で図表にまとめたりする。
考えるのはそれからです。

また、わからなくて、解答解説を読むときも同じ。
ただ単に読んでおしまいではなく、丸写しになっても構わないので、自分の手で計算式を書いてみることが大事です。
自分の手で書くことは、ただ単に読んでおしまいにするのと違って、「なんでこの式になるのだろう?」「なんでこの答えになるのだろう?」ということに気付いて必死に考えるので、理解が深まるのです。

理科の計算問題は、問題文に図やグラフが載っていることがほとんどです。
これを利用しないで解くことは不可能。
図やグラフにいろいろメモをして、常に目で見ながら考える癖をつけましょう。