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啓新セミナー

[2024年12月13日]

家庭学習の効果

 朝晩の冷え込みが強くなってきましたね。県内でも山沿いの地域は既に数10?の積雪も観測され、いよいよ冬本番の始まりですね。インフルエンザやコロナウィルスなど様々な感染症も流行しているようです。今まで以上に体調管理に気を付けて過ごしたいものです。
 現在、塾の方では個人面談を行っています。保護者の皆様には、お忙しい中、また天候が良くない中、お時間を頂きまして本当にありがとうございます。面談では、直近に実施されたテストの結果、今後の進路、塾の授業での様子、家庭学習へのアドバイスなどを中心にお話し、保護者の皆様からはご家庭での様子をお聞かせいただいております。

 ここ数年、保護者の皆様の悩みの種は、中・高生のスマホ、小学生のゲームもしくはYou Tube視聴がほとんどですね。かく言う、我が家もですが…。マンガ本やテレビ番組はどこかで終わりが来ますが、スマホもYou Tubeも終わりが無く延々と遊んでいられるため、その制限をどうするか?がとても難しい問題ですね。

以前、川島隆太先生の本に、

『ゲームなどを含むデジタルコンテンツでの遊びは、脳の疲労度がとても高く、数十分そういったもので遊んだ後、約2時間ぐらいは脳が疲れ切っている状態となるため、その時間帯で学習をしても意味がない』

と書いてありました。ということは、5時ぐらいに学校から帰って来て、そこからゲームなどを1時間ぐらいしたとすると、勉強を始められるのは8時以降となります。ゲームの時間が長ければ長いほど、脳の回復時間も長く必要となりますし、ゲーム終了後から脳が回復するまでの時間を空けるとなると、どんどん勉強開始時刻が遅くなるということです。脳が回復していない疲労状態で取り組んでも効果はありません。

 また、他の本でも、

『小中学生の子供たちが夜の10:00過ぎに勉強をするのは、大人が350mlのビールを1缶飲んだ状態と同じぐらいの状態で勉強するようなものだ』

ともありました。ということは、その時間以降の学習の効果はほとんど期待できないと言えますよね。つまり、勉強は何でもよいから「○時間すれば良い」ということではありません。取り組むのに最適な脳の状態や時間帯があり、それを踏まえて取り組むことで結果が出ます。

 週に何回かの塾の授業というのは、あくまでも子どもたちの学習における補助輪的な役割でしかなく、メインとなるのは家庭学習です。毎週宿題を出し、小テストも実施していますが、その宿題が何時間もゲームなどをした後や、夜遅くに取り組むと×が多くなり、せっかく授業が×直しで終わってしまうということになってしまい、塾の授業が活きてきません。

 塾に通うだけで成績があがることはありません。いかに塾の授業を活きたものにするか?は家庭学習のやり方次第です。デジタルコンテンツの制限や使い方のルール決めなどは、とても大変ですが、生活スタイルによって学習の効果は上がりも下がりもします。家庭学習と塾の授業は「両輪」ですので、両方の車輪がうまく回るよう、せめても、【勉強してから遊ぶ】という生活の順序を大切にしてもらえると、学習の効果が期待できます。

 家で過ごす時間が多くなる冬の期間、子どもたちが効果が上がる取り組みが出来るよう、保護者の皆様と一緒に子どもたちの学習を考えていきたいと思います。