[2025年3月10日]
皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。
3月5日に、公立高校の一般選抜が行われました。
受検生の皆さん、ほんとうにお疲れ様でした。
今回は、入試問題(数学・理科・社会)を解いた感想を思いつくままに書いてみました。
<数学>
例年に比べ解きやすく、時間もあまりかからないような問題ばかりだった気がします。
(気のせいかもしれませんが・・・)
平均点は、もしかしたら60点を超えるのでは?
例年との違い、
? 小学校から中学2年生までの学習内容がほとんどで、中学3年生で学習した内容は、
・平方根の2乗の展開
・2次方程式の解の公式
・円周角の大きさを求める問題
・2乗に比例する関数の変域に関する問題
・三平方の定理を使って立体の対角線の長さを求める問題
ぐらいでした。(どれも基礎〜標準レベルの問題)
? 最近出題されていなかった『方程式の利用』が大問として復活。
? (昨年に続き)規則性の問題が出題されなかった。
? 例年『関数』→『空間図形』の順で出題されていたのが、『空間図形』→『関数』の順になった。
? 会話文形式の問題が復活。
大問別にみていきますと・・・
[1][2]小問集合(基礎基本問題)
どれも基礎力を測る上でうってつけの良い問題だと思いました。
平行四辺形を利用した『三角形の合同の証明』も、難しいのですが、どんな問題集にも載っているような一般的な問題でしたので、諦めずにがんばって理解した人は解けたと思いますし、作図も例年に比べて解きやすかったと思います。
[3]空間図形+関数(動点問題)
(1)〜(3)まではさほど複雑な計算もなく、解きやすかったかと思います。
(4)は今回のテストで一番難しかった問題かと思います。平面が移動して、立体図形をつくり、その体積を求める問題。体積を求めること自体は、2つの四角錐に分解して求めるだけの、よくある応用問題だったのですが、そもそもの問題文の意味が理解できなかった人が多かったのではないでしょうか。
[4]方程式の利用(個数と代金に関する問題)
1つの問題の中に、『1次方程式の利用』『連立方程式の利用』『等式変形』『自然数の性質』『2元一次方程式の性質』、それに小学校で学習した『割合』の問題が含まれていて、個人的に好きな(おもしろい)問題だと思いました。
会話文形式で問題文は長いのですが、がんばってじっくり読めば、問題自体はそれ難しくなかったかと思います。(意外と小学校で習った『割合』で苦戦した人が多かったかも・・・)
[5]関数(速さに関する問題)
よくあるグラフを使った『追いつく問題』。
(1)は小学校で習った『速さ』を求める問題。(これはできてほしい・・・)
(2)はグラフから直線の式を求める問題。(これもできてほしい・・・)
(3)は2つの直線の交点を求めて、追いつく時間を求める問題。(これもよくある問題でしたのでできてほしい・・・)
(4)は難しかったですね。「ハルキさんが午後2時に出発して途中で6分間休憩しているときにサクラさんとすれ違った・・・」と書いてあったので、ハルキさんが午後2時6分に出発したと考えて直線の式を求めれば、(3)と同じ解き方になるのですが・・・ こういう問題に慣れていないと難しいですね。
<理科>
大問が8問。
例年、大問1は『小問集合』だったのですが、今年は大問がすべて単元別の問題になり、生物分野、地学分野、化学分野、物理分野から2問ずつ出題されていました。
例年、計算問題が難しいのですが、今年は、金星の位置を計算する問題以外は、比較的解きやすかったと思います。
それでも、計算が苦手な人はどんな問題でも苦手ですので、今年も計算問題の出来不出来が、理科の点数を左右すると思います。
計算以外の問題も比較的解きやすく、問題集の標準レベルの問題を何度も繰り返し解いた子は得点できたかと思います。
とにかく理科は、苦手単元をなくして、まんべんなく勉強することが大事だと思いました。
<社会>
例年通り、大問6問。
地理分野、歴史分野、公民分野から2問ずつ出題されていました。
地理分野では、あまり馴染みのないアルゼンチン、チェコ、ケニアの輸出品に関す問題が出題されていましたので、戸惑った人もいたかと思いますが、南米(アルゼンチン)、ヨーロッパ(チェコ)、アフリカ(ケニア)の国と考えれば解けたかと思います。また、地図記号や等高線の読み取り問題も、あまり練習しなかった人は苦戦したかもしれません。
歴史分野は、例年出題されていた『因果関係』を問う問題や、『古い順に並べなさい』がなくなり、比較的解きやすかったかと思います。
公民分野も、記述問題が少し難しかったかもしれませんが、例年よりも解きやすかったかと思います。ただ、『社会保障制度』『円安』『難民問題』『空き家問題』等、現在進行形の内容が問われていましたので、普段から新聞やニュースを観ることが大事であることをあらためて実感しました。また、数学同様、小学校で習った『割合』の計算(有権者数の1/50を求める問題、何の1.9倍が349になるか?)が出題されていました。割合が苦手な人は解けなかったと思います。割合が苦手な人は「今さら・・・」と思わず、小学校復習をきっちりしましょう。
あくまでも個人的な感想ですので、正答率等の詳細な結果を見なければ何とも言えないのですが、1つ言えることは、『新潟県統一模試』を大いに利用して欲しいということですね。
出題の形式、問題のレベル・内容は、入試問題にそっくりです。
ただ、模試を受験するだけでは意味がありませんので、間違い直しをきちんとやって、定期的に解き直す必要があります。
当塾でも今月、新中学3年生対象の『新潟県統一模試』を実施します。
来年の入試に向けて、とことん活用してください。