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啓新セミナー

[2025年4月18日]

学習の「癖」を見直そう!

 こんにちは。金曜日ブログ担当の大谷 詠子です。4月も中旬を過ぎましたが、新潟の春は思うように暖かく穏やかな〜という訳にはいきませんね。新年度始まりということでバタバタしていたら、お花見もすることなく桜が散っていました。今週は寒かったかと思えば急に暖かくなり、今日は雷に雨と荒れたお天気です。春らしい穏やかな日が早く来ると良いですね。

 新学期が始まり間もなく2週間ですね。子どもたちも少しずつ落ち着いてきたように感じられます。現在、国語の授業では小学生も中学生も全学年までの復習を中心とした内容に取り組んでいます。全学年までに学習した漢字、語句、文法を中心として問題演習をしているのですが、どの学年の子も漢字でかなり苦戦しています。小学生は年度末にまとめとなる漢字テストがあったので、それなりに漢字の勉強をしていたはずなのですが、「読み」は良いものの、「書き」の方はさっぱりといった感じです。

 先日行われた公立高校入試の問題では、小学生でも書ける漢字が多く含まれていました。小学生時から漢字の練習をきっちり行っておくことは、いずれ来る高校入試に生きてくるので、大事にしてもらいたいと思います。

 小学生の漢字練習では、新出漢字をひたすら書きまくるというやり方をしていることが多いですね。単漢字(漢字1文字)を行の始めから最後まで書き、次の行には違う文字をまた書き…というやり方です。新出漢字の形、書き順を覚えるという点では問題ないのですが、漢字というのはその文字一つ一つに音読み・訓読みがあり、意味を持っています。さらに、熟語(漢字2文字以上を組み合わせた言葉)となると、読み方が変わったり、漢字そのものの意味が変わったりもします。

 高校入試や大学入試において出題される漢字は、文脈に合う漢字、熟語を選択して書くもしくは選ばなければいけません。私立高校入試や大学入試共通テストになると、傍線部と同じ漢字を使う熟語を選ぶという、漢字に対する幅の広い知識が必要です。そうした問題に対応できるようにしていくには、小学生時にきちんと、単漢字だけでなく、読み方、意味、その文字を使用した熟語までを覚えるようなトレーニングを覚える必要があります。

 小学生時に単漢字をひたすら書きまくるという練習だけをしていると、その「癖」が抜けず、高校入試、大学入試の際に漢字で足元をすくわれることになります。どの教科においても学習には「癖」がついて回ります。算数・数学で途中式を書く癖、英文解釈で文型を意識して訳す癖などなど、良い癖が身についていれば、一つ一つの学習の効果がより高くなります。

 1時間の学習が10点分となるか20点分となるかは、この「学習の良い癖」を持っているかどうかにかかってきます。ただ時間を過ごすだけ、ノートやワークを埋めるだけの「癖」がついてしまえば、同じ時間の学習でも結果は雲泥の差となりますし、何よりも一度ついてしまった「悪い癖」を矯正するのには、相当な時間と労力が必要です。

 新年度のスタートは自分の学習スタイルや学習の「癖」を見直す良い機会となります。今の学習が結果に繋がる学習となっているかをよく検証し、効果の出る「良い学習の癖」を身に着けてもらいたいと思います。