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啓新セミナー

[2025年9月19日]

国語の文法学習を大切に!

 こんにちは。金曜日ブログ担当の大谷 詠子です。今週は突然の雷雨などお天気が落ち着かない毎日ですね。今日は息子の学校で演劇発表会があるということで久しぶりに学校に行きました。

 昨年は小道具係だったのですが、今年はちょこっと出演するということで見に行きました。で、息子の出番はというと、数秒の出演でセリフなし、何か小さい少年が端っこの方に出てきたと思ったらすぐに終了…。まあ、私と違って声が張る訳でもなく、度胸もある方ではないので、まあこんな感じかなと。中学校生活も折り返しを迎え、こうして学校行事を見に行く機会もそうそうないので、親としても良い経験の1つですね。何はともあれ、本人は張り切って楽しんでいたようなのでOKです。

 中学生の授業では、後期中間に向けた学習が始まっています。1年の後半に入ってくると、英語ではどの学年も難度が一気に上がり、今までそつなくこなしてきている子も苦戦しています。中学1年生では3人称単数現在の文、中学2年生は文型、中学3年生は分詞の形容詞的用法&関係代名詞と、どの学年も大変です。

 特に中学2・3年生の文型や関係代名詞あたりは、英語よりも国語力が問われる内容ですので、国語力が弱い子は本当に苦戦します。とは言うものの、必要な国語力はいずれも小学生時に学習した品詞と文構造の基礎知識ですので、中学国語で学習する程の力が必要という訳ではありません。

 品詞の知識では、名詞・動詞・形容詞の違いと文の中での役割、文構造の知識では、主語・述語・修飾語の関係ぐらいです。いずれも小学4・5年生で学習します。小学生の国語の授業では、説明文・物語文の読み取りだけでなく、こうした文法事項に関する学習もしているのですが、何となくこんな感じかな〜で終わっている子が多いですね。また、文法の学習は1回習えばOKという訳ではなく、繰り返し繰り返し品詞や文構造を意識した読み取りをしていく必要があります。

 小学生時に文法事項をみっちり学習できている子にとっては、中2の文型も、中3の関係代名詞もそれほど大きな山とはなりませんが、なかなか小学生時から国文法を意識して学習している子は少なく、多くの中学生が苦戦しています。

 どうしても小学生時は算数や英語に目がいきがちで、国語のそれも文法の学習には重点が置かれないことが多いようです。保護者の方とお話をすると、国語が全ての教科の土台ということはわかっていても、家庭学習で漢字以外での取り組みがあまりされていない印象があります。算数と比べ家庭内で教えにくい教科であることが一因なのかもしれません。

 小学生時の国語の土台が出来ていない場合は、英語の授業の中でそこから指導していくことになり、なかなか本編である文型や関係代名詞に入っていけず、十分な問題演習量をこなすことが難しくなってきます。

 今週の授業でも、「首が一番長い動物はキリンです。」という文章を英文にする際に、主語と述語、修飾語と被修飾語の関係がつかめず、四苦八苦している中3生が何人もいました。関係代名詞と比較表現を使って表しますが、主語と述語が分からなければ、どうしようも出来ません。一つ一つ、主語は?述語は?どの言葉がどの言葉を修飾している?と確認しながらとなり、大騒動です。

 「ことばの決まり」(文法)に特化した小学生用のドリルも書店にはいくつか並んでいます。ぜひ、小学生だけでなく、中学生も活用してもらいたいと思います。毎年この単元を指導する時期になると、本当に国語力の強化が必要であること、小学生時の国文法の学習が重要であることを痛感させられます。ご家庭でもぜひ意識して取り組んでもらいたいと思います。