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啓新セミナー

[2025年10月24日]

厄介な単元

 こんにちは。金曜日ブログ担当の大谷 詠子です。日増しに寒さが増してきますね。今週は思っていた以上に寒くなったので、慌てて衣替えをしました。

 少し前までは10月とは思えないぐらい暑く、なかなか衣替えが出来ずにいたのですが、やはり10月下旬となると冬支度は必須ですね。塾に来る子供たちを見ているとまだまだ半袖半ズボンの生徒もいたので、まぁいいか〜と呑気に構えていたのですが、さすがに衣替えしなければいけませんね。年々、季節の進みがおかしくなっていますが、来週末には11月、冬がやってきますね。体調管理が難しい季節となるので、体に気を付けて過ごしたいと思います。

 後期中間テストの範囲も発表され塾の方でもテスト対策授業が始まりました。基本的にはどの学校、学年も想定内の範囲ではありますが、今年度は教科書が改訂され、中学1年生の指導には今まで以上に手をやいています。小学生で学習した内容を踏まえての教科書内容ではあるのですが、現実として、小学校の英語の授業で学習してきていることと、実際に子どもたちが理解できている内容に大きな乖離が見られます。

 ですが、新しい教科書では、小学英語での学習内容を踏まえた作りとなっているため、びっくりするようなスピードで進むとともに、体系立てた文法指導が無い状態で「表現の1つ」として不定詞や動名詞が文章中に出てきています。

 英語の学習は小学生から始まりまって数年経ちますが、「勉強」として始まるのは実際には中学に入って行っているのが現状です。中学に入り、be動詞と一般動詞の違いや、1つの文に1組の主語と動詞のセットがあるということなど、英文の構造に関する事柄が指導されます。述語としての動詞の形、役割などを理解するまでには結構な時間を要しますが、それ以前に不定詞表現をなんとなくで教えてしまうのは危険だと思います。

 長年子どもたちに英語を指導してきて、私的には不定詞・動名詞で指導のしにくさをいつも感じます。どれだけ言葉を尽くしても子どもたちが「なるほど!わかった!」という感じにならないのを実感するからです。基本的な国文法の知識がベースとして必要なので、国文法における「品詞」の概念とその役割がわかっていないと理解しにくい単元です。そもそも、国文法での「品詞」を理解させるのも大変で、とても手をやきます。ましてや英語になったら…。

 不定詞・動名詞は中学2年生が今まさに直面している単元なのですが、しっかり不定詞・動名詞に向き合って学習している2年生ですらなかなか理解するのが難しいのに、そうでは無い1年生が「単なる表現の1つ」という形で不定詞・動名詞に出会ってしまえば、???となるのは当然です。不定詞をや動名詞を単なる「表現」として扱っているのは正直、微妙だと思います。という訳で、この新しい教科書の内容は正直指導しにくいなぁと思っています。

 色々と心配な点が多々ありますが、テストまで既に2週間をきっています。1年生は3単現・現在進行形、2年生は不定詞・動名詞・5文型、3年生は分詞の形容詞的用法・関係代名詞と、どの学年も重い単元ばかりで、あと数回でテスト範囲が終わるかな?と思うぐらいなのですが、少しでも理解を深められるよう指導していきたいと思います。子どもたちも謎多き単元に立ち向かわなければいけませんが、頑張ってもらいたいと思います。