パソコン版を見る

啓新セミナー

[2011年9月30日]

塾生全員、英語得点UP!「うたこ式」

塾生全員の定期テストの結果が出ました。夏期講習開始の7月末より、9月15日まで約2カ月。最も得点を伸ばしたのは中2生で5教科112点UPしました。どの教科も一生懸命頑張って取り組んだ結果です。本人もかなりの自信につながったようで、早くも次のテストに向けて闘志を燃やしています。

さらに、私が一番うれしかったのは、塾生全員の英語の得点がUPしたことです。特に、難易度が高い中3生の得点が20点以上伸びたんです。

英語は学年が上がるのに伴って得点を向上させるのが難しくなります。上位学年になって得点が落ちてくる生徒のほとんどの原因が中1文法の復習不足です。ですから、2年・3年になって成績を向上させようと思うと、まずは中1の文法の総点検をし、つまずいたところからやり直さなければいけません。また、多くの場合、単語力不足も原因となるため、当然、学年が上がれば覚えなおさなければいけない単語・文法事項が多くなります。結果として、得点UPが難しい教科となるのです。

にもかかわらず、向上した得点が一番低い生徒でも7点、一番伸びた生徒は26点UPでした。私としては、今まで指導経験から考えたセオリー通りのやり方で指導しただけで、スペシャルマジックなんてものはないのですが、指導するときは以下の3点を大切にしています。今回の成績UPはちょ〜っと厳しい「うたこ式」に子どもたちが慣れたというか慣らされた結果、精神的にたくましくなったことも一因かな〜と分析しています。

≪ちょ〜っと厳しいかもしれない「うたこ式」の3つのルール

<その1>生徒が自分で調べ、考えさせる!・・・間違えてもOK!変な文でもOK!とにかく自分なりの答えを書くまでは『教えない』! 

⇒英語でも国語でも「言葉」の学習は自分で言葉を得ていかなければ覚えないものです。答えを白紙で持ってきた問題は絶対教えない!を徹底しました。とにかく何でもいいから文を作ることをスタートに!私は個別指導、家庭教師、集団指導を経験しましたが、今までの経験の中で最も痛感することは「教えすぎることは悪だ」ということでした。

基本的に英語では「ただやさしいだけの先生」「懇切丁寧に教えすぎる先生」は生徒をダメにすると私は考えています。(かといってスパルタ式もこのご時世はダメですね・・・)テスト当日は、自分の力だけで頭の中にある知識を引っ張り出して問題を解いていかなければいけません。常に横について、手がとまったら「ここは○○の構文を使うんだよ〜」とか、「○○は〜〜という単語だよ〜」なんて教えてしまうのは最悪の指導だと思っています。時間がかかっても自分で調べさせ、チャレンジさせることが本当の力につながっていくと思っています。

【とにかくやらせてみる⇒○×をつける(1回目)⇒再度考えさせる⇒○×を付ける(2回目)+アドバイス⇒再度考えさせる】
この繰り返しを徹底しました。1回目のときには○か×を付けるだけで一切指導しません。「どこが違うか考えさせる」「間違いを自分で発見させる」このことを大切にしました。正直言って手を差し伸べたくなることはしょっちゅうありました。そこはぐっと我慢。指導者側がいかに我慢できるかでその子が本当に伸びるかが決まると思います。2回目の○×付けでやっと「この辺りがおかしい」というヒントと「○年生のときの文法事項だよ」とヒントを出す。
こんなやり取りをしていると殆どの場合、解けるようになります。そうすると、子どもたちは「自分の力で解けた」という実感を得ていきます。それが自信につながり、次の一歩へとつながっていくのです。
正直言って、中には自分で考えるのが辛くなって泣き出す子もいましたし、投げ出しそうになる子もいました。それでもこのやり方をやり続けました。しばらくすると子どもたちは白紙で持って行っても教えてくれないということを認知して、自分から調べるようになりました。自ら調べ学習ができるようになれば大きな成長となり、結果は得点UPです。

<その2>間違いポイントを見極める!・・・×の元は何か?を考えたカリキュラム作成!

⇒ワークでもプリントでもテストの答案でも同じなのですが、間違えたのは「何か」を正しく見極めることが重要です。それぞれの×が単語ミスなのか?新しく学習した文法事項なのか?中1、中2で学習した文法事項なのか?一つ一つの×の種類をきっちり見極めていかなければ何を復習するべきかがはっきりしません。単純に「×が多かった=その単元がダメだ」というわけではないのです。
私たちの教室の学習システムでは、私なり考えた「得点UP王道カリキュラム」があり、さらに一人一人にあわせた学習プリントを出力することもできるようになっています。しかし、そのカリキュラムも学習プリントも一律にはやらせません。
ですから、例えば『Unit4−1の×が多いから、この4−1のプリントをたくさんやらせる』ということはしていません。×のもとがどこにあるのか?を考えて中2の文法や中1の文法にもフィードバックさせています。的確に見極めることによって、王道カリキュラムがピンポイントで弱点をおさえるカリキュラムへとバージョンアップしていくのです。だから、得点UPに直結するのです。

<その3>単語練習は修行!教科書の本文暗記はストーリー展開!・・・中途半端な練習と単純暗記はダメ!!

⇒日常的に使わない、しかも興味のない言語を覚えなければならない状況であれば、それは単に「修行」です。どんなに楽しくしようと思っても本人が楽しいと思わなければ、ただの修行。無理やり楽しませようなんてするから、やり方がぬるくなる。ぬるくなれば結果的に覚えないのです。

勉強の中には面白いものも面白くないものも混在するのは当たり前。『楽しくしよう』なんて甘い考えを捨て、潔く『修行がんばれ』と応援し、覚えさせることを徹底することの方が得点UPにつながるし、最終的には「できる喜び」につながると考えています。ですから、書けるようになるまで何回でも単語テストを繰り返す。単語覚えに関しては絶対妥協しない指導を心がけています。しかし、本文暗記は違います。がむしゃらに発音を繰り返し覚えさせようとしても書けるようになるとは限りません。例え書けたとしてもテストの得点につながらないことも多々あります。

なぜか?国語力が低下しているからです。集団指導をしているときにある生徒から、英文を正しく訳すことができたけど「訳した文(日本文)の意味が分からない」と質問されたのです。(ちなみに私が指導していたクラスは上位クラスです)中学2年、3年になってくると教科書本文がストーリー化してきます。その話の流れが読めないのです。これは英語力ではありません。完全に国語力の問題です。ですから、本文を指導するときにはストーリー展開を生徒と一緒に確認してから覚えるように指導します。定期テストで得点UPを考えたら本文を覚えることははずせません。ただ覚えれば・・・なんて学習では無駄がでます。何を覚えるか?によって学習方法を変えていくことが得点UPへの道です。

「うたこ式」なんていっても「当たり前」ばかりかと思いますが、これからも『成績を上げる』ことに、とことんこだわり続けていきたいと思ってます(*^^)v