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啓新セミナー

[2011年10月14日]

芋名月&栗名月

今週の日曜日(9日)は「十三夜」でしたが、お月見されましたか?

お月見と言えば、小さい頃はよく母に「今日はお月見だから、お供えするススキをとってきて〜」と頼まれ、近所の空き地に取りに言った覚えがあります。

草むらの中に分け入って取ってくるので、帰ってくると洋服にいっぱい「ヌスビトハギ」や「ひっつきぼぼ(正式名称はよくわからないのですが、丸くてとげとげがついた実のことです)」がついていたのを思い出します。最近じゃ、そんな経験しなくなったなぁ〜と懐かしい思い出です。

ここ何年かは毎年、必ず「十三夜」を忘れて「片見月」となってしまうことが多かったのですが、今年は、ともにバッチリお月見できました(*^^)v。

「芋名月」とも呼ばれる十五夜。里いもの「きぬかつぎ」が大好きなので、十五夜は忘れません。しかし、十三夜の別名は「栗OR豆名月」。わが実家は必ず栗ご飯が夕食に並びました。栗ご飯があまり好きでないので十三夜は、あまり楽しみでなかったせいか、忘れがちです・・・(^_^;) 今年は我慢して一応作りました。

 何をお供えするかは別として、空気の澄んだこの季節にわざわざ「月を見る」行為を大切にしてきた中国や日本の人々はなかなか通ですよね。(お月見はもともと中国からはいってきたものだそうです)

 最近ではこの時期になるとハロウィンの飾り付けがされている場所をよく目にしますが、日本にはもともとない風習のもの。わざわざ外国の行事をしなくても、こんな素敵な風習があるじゃん!と思ってしまいます。
 
 いつだったか読んだ新聞記事に、近年は盆、正月、節句、お月見など色々な伝統行事をしない家庭が増えているとありました。様々な生活様式がある現代では仕方のないことなのかもしれませんが、昔のように「これぞ、ザ・お正月」という過ごし方ばかりではなくなっているんでしょうね。

 しかし、生活様式の変化は学習への影響が少なくありません。
以前、国語の文章題に「お正月」が何月何日か?という問いに対して、わからない小学生がいました。また、「彼岸」という漢字を読めない中学生も。普段、子どもたちが目にする文章の多くは日本の作品です。日本の伝統行事やしきたりに触れる機会が少ないということは、テストの点数や、教科書を読むことにも影響を及ぼすということです。保護者の方は「まさか、そこまでは・・・」と思われるかもしれませんが、教科書に出てくる伝統行事がわからない子どもたちは少なくありません。
 
 伝統行事。大人からしたらちょっとめんどくさい、でも子どもたちにとっては貴重な体験。・・・ではないでしょうか?