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啓新セミナー

[2011年10月21日]

ユニクロ

 昨日のニュースで、14日にアメリカニューヨーク五番街でオープンしたユニクロについての報道を見ました。特に目を引いたのが、「日本式接客」を徹底していることでした。

 確かに海外に行くと、店の種別関係なく、日本の店員さんの接客の良さに気付かされることが多くあります。お店のランクにもよるのかもしれませんが、海外ではスーパーでも衣料品店でも客であるこちらが購入した品物を非常に『雑に扱っているな〜』と不愉快に感じることが多くありました。
 
 今までは、文化が違うから『仕方ないな〜』ぐらいにしか思っていなかったのですが、ユニクロの研修で来日したアメリカ人幹部候補生が、日本式接客について話しているのを聞き、「接客」という目には見えないものも、一つの「日本の技術」なんだと気づかされました。

 日本の技術力はモノづくりだけでなく、他者へのサービスでも多くの誇れる力があるんだなぁ〜と実感するニュースでした。と同時に、子どもたちの未来を考えさせられるニュースでもありました。
 
 ユニクロのように身近な企業がどんどん国際化している今、私たちが今塾生としてお預かりしている子どもたちが大人になる頃は、もっと国際化が進んでいることは確実でしょう。 

 私は英語をメインに指導していますが、『国際化が進む=英会話力』だけではないと思っています。英会話の力はあった方が良いに決まってます。必要がないとは思っていません。実際に私自身、小学生のころには英会話教室に通っていましたし、そのおかげで英語にも興味を持つことができました。

 ですが、小・中学生のときはそれだけに注力するのではなく、日本の文化、言語についてもよく知るべきだと思っています。ユニクロが海外店舗の幹部候補生に一生懸命指導する「日本式接客法」は日本の文化に根ざしたものだと思います。

 まずは自国の良いところ、悪いところや歴史・文化にしっかり目を向け、海外に出た時にも伝えられる「日本式」を一つでも多く持つことが、国際化が進む社会に生きていくのには必要なのではないかと思いました。
 
 数年前にエジプトを訪れた時、現地のガイドさんは日本文化に興味があり、大学で「万葉集」を学んだそうです。彼のように日本の文化に興味を持つ外国人は少なくありません。彼らと会話する「英語力」という道具だけでなく、彼らと「会話できる中身」を身につけることが大切ではないでしょうか?そんな「中身」を一つでも多く持たせてあげたいと思いました。