[2011年12月9日]
中学受験のシーズンが到来しました!
明日はいよいよ新潟大学付属中学校の入試ですね。天気予報では荒れ模様の様子。天候に負けることなく力を出し切って頑張ってきてもらいたいと思います。
新潟では昨今、高校入試よりも狭き門である中学入試。倍率が高いということだけでなく、受験生の精神面や家庭でのサポート体制など様々な環境面でも厳しいといえます。
高校入試であれば、ある時期になれば「そろそろ受験モードに・・・」と切り替え時期がきて、なんとなく周りの雰囲気も受験に向かってできていくので、その雰囲気が後押ししてくれます。
しかし、そうでないのが中学受験の辛いところ。周囲の同級生の全員が受験するわけではない中学受験では、高校入試のように雰囲気による後押しがないため、自分で自分を鼓舞しなければなりません。ですから、志願中学に対して明確な目標、強い志願理由を持つことが求められます。
受験で最も大切なのは『その学校に入りたいと思う強い想い』です。受験生はまだ12歳の小学生であるので、当然家庭でのサポート体制もかなり重要であるといえます。まさに、『家族一丸となって向かう受験』といえるでしょう。
家族によるサポートとしてできる事はと言えば、まずは『情報収集』ですね。受験中学の特徴・卒業後の進学先・私立中学であるならば6年間の合計学費などはよく確認しておくことが大切です。
全国的に見たときに大学進学に対する新潟全体での学力は決して十分とは言えません。身近な国立大学の新潟大学への進学も保護者の方の時代のように学校外での学習(塾や予備校など)を全くしないで入学できるのは、ほんの一握りの高校生ぐらいです。と考えると、学費プラス学校外での学習費がかかってくることが予想できます。
このように全国から見た新潟県の現状も考えたうえで、どこを受験するのか?を考える必要があると思います。つまり、目先の進学先でなく大学進学、もっというとその先の「何になりたいか?」までを考えたうえで中学選択をする必要があるということです。
大学の目標をもつということは、○○大学と絞り込むということでなく、○○大学レベルという大きな目安を持つということです。そのためには、現在の大学のレベルをよく調べる必要もあります。大学は学部・学科によりレベルが異なりますし、また保護者の方の時代とも各大学のレベルが変わっています。さらに入試制度も大きく変化していますし、新しい学習指導要領施行による大学入試の変化もあります。
『中学受験』では、そうした先々の入試についても家庭内で『どうしたいのか?』を考えなければいけません。受験をするのか?しないのか?するとすればどこを受験するのか?をとことん話し合ってください。
お子さん、保護者様、どちらか一方の想いだけで成功するものではありません。また、受験のきっかけが『地元中学は嫌だから』だとしても、その思いだけで受験をするのではなく、受験校に対する強い想いをつくる努力が必要です。『想い』は作ることができます。それができないような中途半端な決断であれば、合格を勝ち得るのは難しいと思います。
最後に、一度受験を決めたのならば保護者の方は『勉強しなさい』という言葉をできるだけ言わないようにしてください。その代り、お子さん自らが受験に向けて学習する意識がないようであれば受験を取りやめる決断も必要です。
子どもは学習に対してやる気があるときとない時の波がありますが、常に保護者の方が『勉強しなさい』と言わなければやらないようであるならば『やめさせる』ことも大切です。そうならないように、受験校に向けての意識ややる気を持たせられるような会話を日常的にしていく必要があるのですが、言わなければやらないようであれば、お子さんにとってその受験は自分のための受験となっていないのです。そんな状態で取り組んでも望むような結果にはなりません。必死になって夢に向かって走れないのならチャンスを与えない!という毅然とした態度で臨むべきですし、保護者の方もそういう『覚悟』が必要です。
親子ともに『強い決意とその思いを叶える行動』が求められる中学受験。受験の先にあるものをしっかり見据えて取り組んでください。