[2011年12月16日]
今年もあと2週間。あっという間の1年だったなぁ〜と、毎年のようにこの時期になると思います。
この時期になるとよく『赤穂浪士の討ち入り』ドラマが放映されていましたが、今年はCMすら見ないな〜と、ふと思いました。(単に見逃しているだけでしょうか??)ここ数年はレコード大賞の放映日も31日でなくなったり、元日から営業する店も増えたりと、一昔前と比べると年末年始の様子が変わってきたことを感じます。
子どものころ、年末はクリスマスや餅つき、新年に使うものの買い出し、大晦日の2年参りなど、非日常的な出来事が重なることで何だかわくわくしたものですが、年明けは神社周辺以外は閑散としていて、『おせちもいいけどカレーもね』なんてフレーズのCMが流れるぐらい、お正月はどこの店も休みで毎日おせち料理ばかり。大人は集まってお酒を飲んで楽しそうだけど、子どもたちにとって「お年玉」以外の楽しみって??なんてことを思ったのを覚えています。
さらに我が家では、元日に親戚一同が祖父母宅に集まって必ず「百人一首 カルタ大会」をするのが恒例行事でした。ですから「歌」をちゃんと覚えていないと全然楽しくない時間を過ごすという苦行が正月早々あったことも苦い記憶の一因です・・・(-_-;)。
そんな時代から考えるとお正月期間も色々なお店が営業をしていて随分と便利になったし、娯楽も増えたなぁ〜としみじみ思ってしまいます。(年よりくさいですね)
しかし、便利になったと思うと同時に『お正月らしさ』というのを感じなくなったなぁとも思います。子ども心に“ちょっとつまらない”不便さもまた『お正月らしさ』だったと今では思います。
以前、小学生を指導しているときに、『お正月』というのがいつからいつまでなのか?または『大晦日』が何月何日か?を知らない子どもたちが意外に結構いることに驚かされました。また、中学生でも「破魔矢」や「絵馬」という言葉がわからない子どもも珍しくありません。よくよく聞いてみると、年末年始は旅行に出かけたり、普通のお休みと同じように過ごすということで、『お正月らしい行事』は何もしないということでした。なるほど、なるほど。そういう過ごし方をしていれば知らないのも当然か、と納得です。
昨日読んだ本に、『年中行事を節目節目に行うことは子供の脳の育成に良い』と書かれていました。季節や時季ごとに“区切り”を付けることができるからだそうです。そんなちょっとした季節行事を行うことが『脳の育成』に影響を与えるなんて!!と驚きでした。
最近はゲーム機や様々な通信機器で『脳トレ』ができる時代ですが、そんなモノに頼らなくても家庭で十分に『脳トレ』ができるということですね。即効性はなくても時節にあった行事を通して脳の育成だけでなく家族の思い出づくりまで出来てしまうなんて素敵ですよね。
色々な日本古来の伝統行事に触れることができる年末年始。忙しい時季ではありますが、『この時季らしさ』を考えてみませんか?