[2012年3月16日]
年度末を迎え、個別面談を実施しています。ご入塾いただいてから今までの学習の取り組み状況や現時点での課題と今後の対策についてお話しさせていただいています。面談をさせて頂くとご家庭でのご様子をお聞かせ頂けたり、保護者の方の思いを共有させて頂けるので、より生徒さんに近づくことができて嬉しく思います。何かと忙しいこの時期にお時間を頂きまして本当にありがとうございます。
面談でもお話しさせていただいていますが、この時期に親子で考えて頂きたいことの1つに「新学期からの目標」が挙げられます。季節が移り、学年が変わるこの時期、目標設定するにはもってこいです。大人は何かと年度替わりはバタバタしていますが、子どもたちはそうでもありません。夏や冬のような宿題が多くある状態ではないので、のびのびと過ごすことが出来る長期休暇となります。この時期にしっかり親子で今後の目標を話し合う機会を是非作っていただくことが次年度のステップアップに繋がります。せわしない時期ではありますが、今がチャンスです。
目標設定の仕方は学年によってことなりますが、まず『受験』を意識しなければいけない学年とそうでない学年で分けて考えなければいけません。つまり、中学生であるならば新中3(現中2)生、小学生であるならば新小4・5(現小3・4)生です。(中学受験のスタートは小学6年生では遅いんです!)
中学受験の場合は受験校にもよりますが同級生のお友だち全員が受験するわけではないので十分な準備期間が必要となります。お子様自身の気持ちを受験につなげていくための話し合いの時間と教科書外の学習する時間が高校入試以上に必要です。また、『受験』というものをきちんと理解させる必要もあります。まずは、受験が必要なのかそうでないのか?何のために受験させるのか?を保護者様がきちんとお子様に説明できる状態を作ることがスタートです。
そして、マイナス側面からではなく、お子様が目指す夢に近づく最も良い道として『受験校』があることを話すことです。マイナス側面というのは、「○○学校は嫌もしくはダメだから受験しよう」とか、「○○になりたくないなら受験しなさい」という説明です。基本的にはお子様が叶えたいもしくは保護者様が望む『未来像』があって『受験』があるのです。何となくやマイナス側面からのアプローチで中学受験に臨んでもよい結果はうまれませんし、今は「お母さんやお父さんが言うからそうかな〜」と思っても、受験時期に反抗期を迎え、受験に疑問を抱いて勉強に向かう気力を無くす生徒さんも少なくありません。親子でしっかり意思統一し、向かっていく目標設定をしていきましょう。
高校受験の場合は「○○高校以外」とか「○○高校以上」などというあいまいな目標設定ではいけません。しっかりと『行きたい高校』を定めるべきです。この時、現時点での学力で決定するのではなく『行きたい』のか『行きたくないのか』をはっきりさせることが必要です。今から1年弱あるわけですから、目標に向けて努力する時間がたっぷりあります。その努力をする覚悟をするだけです。最低ラインを決めて学習するやり方では伸びません。より高みを目指すからこそ学力は伸びていくのです。
中学・高校受験いずれの場合でも保護者の方が絶対使ってはいけない言葉が、「○○学校なんて無理」という言い方です。もしくはご兄弟と比べて「兄・姉は○○だったけれど、●●ちゃんには無理」という言い方です。例え心の中で思っても本人を目の前にしてそのような言い方をするのは最悪パターンです。普段の会話の中でも子どもの能力を否定する言い方は絶対避けてください。
では、上記以外の学年はどうすべきか?
まずは今年1年を振り返ってできたことできなかったことを整理するところから始め、次年度には何をできるようにしたいか?を確認しましょう。そして、日々の学習とゲーム機器の使用に関するルール作りをしましょう。当然、ルール違反の時のペナルティも最初に作っておくべきです。後からペナルティを付けることは学年が上がるにつれて難しくなります。
また、中学生であれば次の定期テストの得点や順位など具体的な数値目標も設定しておくべきです。学習時間に関するルールは「頑張る」というようなあいまいなものではなく、『○時間(分)を△時からやる』というように、より具体的に、なあなあになっていかないようにきちんと設定しておくことが大切です。
最後に、いずれの場合でも決めた目標・ルールはきちんと書き出して家の見えるところに貼っておきましょう。1年間常に意識しながら過ごすことが出来るように。1年後、体だけでなく精神的にも学力的にも成長した3月を迎えられるように、今年の3月を大切に過ごしてください。