[2012年3月23日]
今週火曜日より春期講習が始まりました。年度末の講習なので、1年間の総まとめとして、普段は受講していない理・社・国を受講する生徒、とにかく毎日通塾する生徒と一人一人の取り組み方は違いますが、新しい生徒さんも加わり、毎日活気あふれる教室です。新中3生は来年の入試まで50週なので、今週より新研究・整理と対策を取り組む課題を出しました。まだまだ受験生としての意識は高くないのが現実。『5教科を毎週やる』ということに“そんなに!!!”と驚きの様子の生徒たち。色々な課題を通して本当の意味での受験生にしていきたいと思います(^O^)/!!
講習の授業の中学生の学習で、2つのことに驚きました。
1つ目は都道府県名を知らないOR知っていても漢字で書けない、
2つ目は漢和辞典のひき方を知らない
という2つです。しかもこの2つは特殊な事例や、生徒の学力が極端に低いという例ではありません。特に都道府県名に関して言えば、保護者の方が思う以上に多くの生徒が言えない・書けない状態です。いずれも小学生の時の学習であり、小学生の時分にどのように学習してきたか?が中学生の学習に大きな影響を与えるということです。
小学生のうちは学力がついているのか?いないのか?全体の中でどの位置にいるのか?を確かめるチャンスが殆どありません。ですから、理解できているのかどうかを正しく把握できていない方が多くいらっしゃいます。
また、中学受験しない小学生や低学年のうちは、どちらかというと学習以外の活動を大切にされる方が多くいらっしゃいます。保護者の方からよく伺う話では「中学生になると部活もあるし、勉強も大変になるから小学生のうちに色々な習い事をさせたい」と。習い事をさせることが悪いわけではありませんが、学習とのバランスが大切です。習い事で疲れすぎてしまって学習時間が十分に確保できないようでは、結局中学生になった時に苦労するのはお子様本人です。
逆に、保護者の方が学習に深くかかわりすぎてしまうのもよくありません。学校や塾の宿題を逐一チェックして「こうやって解くから、ここの答えはこうなの!」と教えてしまう状態の場合です。特に塾の宿題を保護者の方がやってしまうパターンは塾の人間の立場からすると、保護者が子供の芽を摘む最悪パターンと言えます。出来ない問題、つまづいている部分から目を背けないことがステップアップの第一条件です。例えお子様からきかれたとしても、「自分で考えなさい」と言ってあげることがお子様のためです。
では、小学生時代にどんな風に学習に取り組むべきかというと、大切なのは以下の2点です。
?学習習慣の確立
→お子様には教科内容を教える必要はなく、毎日学習するクセをつけさせることです。できれば、日々決まった時間に開始すると良いです。
?学習の定着状況の把握
→学習ノートや取り組んだ問題集を見ればある程度、理解度を把握することができます。現状で理解できているのかいないのか?を感覚的でなく正しく把握することが大切です。しかし、ノートや問題集を見たときに、叱ったり、小言を言わないように。だんだんお子様が見せるのを嫌がるようになります。まずは褒めてあげられるところを見つけて頑張っていることを認めてあげてください。あまりにも出来ていないようであれば対策を講じる必要があります。小学生の場合学習が定着しているかどうかは家庭学習や学習習慣の問題が大きく影響しています。お子様を叱る前に学習習慣が定着しているか生活習慣を見直してください。
小学生のうちに学習習慣が確立されているかどうかで中学生になった時の学力向上度、学習や高校受験に対するやる気にまで差がでます。どのように小学生時代に学習に取り組ませるか?は先々の学習にとって非常に大きな問題です。低学年のうちからそのことを意識しておけいこ事とのバランスをとり、やるべきことを自らやれる子にするかどうかは親御さん次第です。中学生になってつまづきに気付いた時にはお子さんは既に大きなツケを背負っています。親御さんが将来的なビジョンを持って、小学生のうちから必要な学習環境を整えてあげることが大切です。
極端な言い方かも知れませんが、高校入試・大学入試に必要な「学力」とその先の社会人になってからの「自ら考えて生きていく力」を身につける学習の開始時期は小学校1年生だと思います。この6年間の過ごし方を大切にしてください。