[2012年4月13日]
今年度、中学生の教科書が改訂されました。新しい教科書では学習内容が大幅に増加し、難度も高くなりました。以前に新教科書に関するセミナーに参加したり資料を読んだりしていたので心づもりはできていましたが、実際の教科書を手に取って見てみると昨年度まで使用していた教科書との難度の差に驚くばかりです。
新潟市の英語は、教科書会社も変更となり新しく使用する教科書は「NEW CROWN」となりました。昨年度までの教科書と比べるとその変化は一目瞭然です。
その大きな違いは・・・
?各章毎の新出単語の数が増えた
⇒3年間で学習する単語数が900語程度から1200語程度へ変更となりました
?各単元を構成している1文が長く、複雑になった。
⇒取り扱っている文法事項に難度の高いものも含まれるようになりました
?章全体の文章の量が増えた
⇒内容も会話調主体から物語・新聞のコラム・図鑑などの説明文と様々なジャンルの文章を扱っています
の3つが挙げられます。
さらに、文法事項に関して言えば、昨年度までの教科書では取り上げられなかった「付加疑問文」や「助動詞を含んだ受動態」なども扱われています。また、章末の会話表現の単元でも新出文法事項が盛り込まれている点も大きな変化です。
各章の内容を見ていくと、昨年度までの教科書なら会話調の文章が多かったので「なんとなくこんな感じかな〜」で訳せましたが、新しい教科書ではREADの部分が会話調でないまとまった英文となっているため、一つ一つの文をきちんと文法的に解析して読む力が求められます。
私としては、このような教科書で学習していくことは子どもたちの学力UPに繋がって非常に良いとは思います。しかし、今年度入学した新1年生は初めからこの教科書なので違和感なく学習に入っていけますが、新2年生・3年生はどうでしょうか??ぐっと増えた新出単語、長くなったそれぞれの文、多くなった文章量にとまどうのではないか?と思います。
まずは、学習の基本である教科書がこれだけ変わったのですから、日々の学習方法も変えていかなければいけません。教科書が変わるということは、定期テスト、高校入試にも大きく影響します。高校入試を直前の付け焼刃で勉強する人はほとんどいませんが、定期テストではどうでしょうか?直前になって慌てて準備する人は多くいます。今まではそれで何とかなったかもしれませんが、この新しい教科書ではそんな勉強をしていたらテストでの得点は期待できません。
また、それ以前に学校の授業が理解できるかどうかが問題になってきます。内容が濃くなり文章量が増えてこれば授業での進み方も今まで通りという訳にはいきません。事前のノート作り(予習)をして授業にのぞみ、授業後には復習・反復練習をすることが必要です。そのような日々の予・復習を大切にする学習にシフトチェンジしていきましょう。
英語は「習うより慣れよ」が基本だと思います。単語・基本文をしっかり覚え、新出の文法事項は身に付くまで問題演習をする―「自分の手を使って、できるまでやる」という姿勢でのぞんでください。