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啓新セミナー

[2012年7月13日]

親の我慢が「やる気」の下地!?

夏休みを目前に控え、塾生一人ひとりのスケジュール・カリキュラム作成をしています。こちらとしては既に『夏期講習モード』!!今年の夏もガッチリやるぞ〜!!と気合が入りまくるのですが、当の本人たちは、迫りくる長期休暇にウキウキ!!う〜ん・・・なかなか思いはかみ合わないものですね(^_^;)。保護者の皆様も同じようにはがゆ〜く感じているのではありませんか。

 毎年夏期講習をやってきて思うのが、小学生と中学生では夏期講習に対する思いが決定的に違うということです。これはきっと普段の「塾での学習」に対する思いも違うのでしょう。どちらかというと小学生は『新しことが学べる!苦手が克服できる!』という前向きな気持ちで通う子が多くいます。中学生も前向きな子もいますが、『仕方なく通っている派』が登場するのは多くが中学生からではないでしょうか。中には嫌で嫌でたまらないけど親が言うから仕方なく・・・という子もいるでしょう。その通っている塾が嫌ということもあるかもしれませんが、それ以前に勉強が嫌だということなんですよね。

でもこれは特別なことではなく、よくあるというか普通のことだと思います。15年以上この業界にいますが、勉強が好き!と目をキラキラさせて言う中学生ってあんまり見たことがありません。塾で学んでいく中で色々なことを覚えたりできるようになって『勉強が面白くなった』と言う子はいますが、始めから勉強スキスキ!なんていう子ってゼロという訳ではありませんが、めったにいないでしょう。すごく成績が優秀な子でもです。ですから、お子さんが勉強するのを嫌がったり、塾に行くのを嫌がっても心配しないでください。普通ですから。

しかし、『嫌がるからやらせない』というのは違うと思います。どんな学力でもいい、ということであれば良いのですが、ある程度の学力や進学先を望むのであればたとえ嫌がってもやらせることは必要だと思います。ちなみに、『やる気が出たらやらせたい』とおっしゃる方がいらっしゃいますが、私はやる気なんてものはやらせなければ出てこないと思います。学習につまづいている子は特にです。

そして、『やる気』は「気」がでる下地があって初めて生まれるものです。その下地になるのは「わかった!できた!」という思いです。

勉強はやり始めて結果が出るまでに最短でも2〜3ケ月かかると思います。今日がんばって明日すぐ結果が出るなんてものではありません。まして、嫌々やっていればなおさら時間がかかるものです。それでもやらせ続けることによって、分かる・出来ることが増え、前向きな気持ちが生まれる下地ができるのです。たとえ嫌がってもやらせなければその下地すらできないのです。また、下地ができるにはとにかく時間がかかります。子どもたちの『やる気が出る』のを待っていたら、中学3年間が終わってしまいます。受験生になれば・・・というのは大人の甘い幻想です。受験生になってもやる気が出ない子は出ないんです。

大切なのは、下地を作る環境を用意することです。それには、子供が嫌がろうがなんだろうが「やらせ続ける」ことしかないんです。

【子どもが嫌がるからやらせない→わかる・出来るが増えない→ますますやりたくなくなる】

この負のスパイラルから抜け出すには、残念ながら親が我慢するしかありません。そして、嫌がっても「やるべきことはやらせる」という強い姿勢です。なかなか難しいことかもしれませんが、そのために私たちがいるんです。夏休みは長く続きますが、一緒に頑張っていきましょう。