[2012年9月14日]
前期期末テストが終わり、教科によってはテスト返却が始まりました。子どもたちにとって今までの学習の取り組みが得点となって表れる定期テストは、嬉しくもあり辛くもある一大イベントです。しかし、私たちのように“学習塾の講師”にとっても子どもたちと同様に一大イベントでもあります。テストまでの数か月の指導がどうであったか?が子どもたちの得点によってジャッジされるのです。
テストの得点は塾の取り組みだけで決まるわけではありませんが、少なからず成績が向上することを期待して子どもたちの時間を預からせて頂いているのが『塾』だと思います。何はともあれ成績をあげるのが本分。きっちりその本分を全うできたか??そんなことを思うテスト返却の時期は、毎日緊張しながら過ごしています。
まだまだ途中経過ではありますが、夏期講習から取り組んできただけの結果は出ているようです。来週には詳しくお知らせしたいと思います。
今回のテストだけでなく今までの子どもたちの成績を見ていて気づいたことの一つに、読書量が多い子は英語や国語の文章読解力が高い傾向にあるということが挙げられます。
ご存知の通り、今年になって教科書が改訂されたことにより、国語も英語も文章量が増加しました。ですから、今まで以上により文章読解の力が求められるようになりました。特に英語は去年までの教科書の倍以上の文章量ではないでしょうか。また、中1はまだそれほど多くはないのですが、中2は環境問題、中3は文化交流と内容も濃いものとなっています。そのような文章なので英語から日本語にするだけでも大変なのですが、日本語に訳した文章の量も多く、難しいのでそれをしっかり読み解く力も必要です。
また、文章読解に欠かせないイメージ力に関しては、一つのジャンルだけでなく様々なジャンルの文章を読んでいる子の方が高いようです。同じように読書をしていても一つのジャンルの物ばかり読んでいる子より色々なジャンルのものを読んでいる子の方が読解力・イメージ力は高いようです。ひとえに「読書」と言ってもどんなジャンルの本をどのように読んでいるか?で効果は違うようです。スポーツでもただ同じトレーニングばかりやるのではなく、様々な筋トレと組み合わせてトレーニングを行う方が力が付きますよね。それと同じです。
知識は必死になって詰め込めば何とか頭に入りますが、イメージ力や読解力はそういう訳にはいきませんし、身に付けるには日常的に様々なジャンルの文章を読むという地道で定期テストには直接結びつかない様な遠回りなことを長い年月をかけてやらなければいけません。しかし、学生時代にそうした取り組みをしておくことは必ず将来に活きてきます。
定期テストの学習も読解力を向上させる学習もどちらも大切な学習です。どんな学習でも取り組んだことが無駄になるものなんて一つもありません。自分の取り組みの結果を表す『得点』を大切にしながら、すぐには目に見える点にはならない取り組みも大切にする指導をこれからもしたいと思います。