[2012年10月12日]
今週の水曜日、新潟日報さん主催の講演会『賢い子を育てるには!〜家庭で、短時間でできる お子さんの学力アップ方法〜』に行ってきました。
上越に住んでいた頃はなかなか面白そうな講演会があっても新潟市まで出かけるのに時間がかかるため、断念したものがいくつかあったのですが、こうして車で5分ほどで色々な話を聞く機会が得られるのはありがたいことです。
保護者の方から見れば、勉強を教える立場の塾の講師が学力アップ方法を伝授してもらえる講演会に行くなんて!!と思われるかもしれませんね。しかし、自ら学ぶ姿勢を持つようにしなければ、子どもたちに『勉強しろ〜』なんて言えませんから(^_^;) また、色々な方の教育論や教育法を聞くと、自分の考え方の狭さに気付かせてもらえる楽しみがあるのも出かけていく理由の一つです。
子どもたちが日々変化していくのと同じように、自分も変化していけたら楽しいですもんね。毎年同じ指導法でしか指導できない講師ではなくて、常にバージョンアップしていきたいと思います。いつまでも昔のノートを引っ張り出してする指導では自分も教えられる子どもも切ないですからね。そういう意味でもこうした講演会は指導の幅を広げさせてくれるチャンスとなるので今回もわくわくして出かけました(*^。^*)
タイトルから「きっと、国語は○○をしなさい!! 算数は○○をしなさい!!」というような話なのかな〜と思っていたのですが、そういう内容もありましたが、どちらかというと日々の生活習慣や親子での会話法が中心でした。ポイントとなる生活習慣の一つ一つが「なるほど、そういう風に学習に影響を与えるのか」と家庭生活と学習効果の関係性を考えさせられる内容でした。
講演の中で改めて気づかされたことの中に、こんな計算が出てきました。
「4×4×10×6=960」
何の数字が分かりますか?私も言われてはじめて「あっ」と思いました。
私たちが小学生だった頃の土曜日の学校での学習時間なのです。
4(授業時間数)×4(1ヶ月の土曜日の回数)×10(1年間の月数)×6(小学校6年間)=960時間
というわけです。たかだか土曜日だけで6年間となるとこれだけの時間数になるんですよね。言われてみれば気づきます。つまり今の子どもたちは私たちと同じように小学生時代を過ごしていますが、これだけ少ないんですよね。しかしながら教科書改訂で学習内容の量は昔に戻ってきています。学校での学習進度が速くなるは当然のこと。ということは学校外での学習量を増やさなければ一つ一つをきちんと理解してついていくことは難しくなるということです。
最近は私たちの頃と違って小学生対象の習い事が多くなり、日替わりで様々なお稽古事が入っている小学生は少なくありません。時には週に何日かはダブルで習い事をしている子もいます。しかし、講演会の講師の方は、
「学校から帰ってきて夕食までの時間にどれだけその日の復習を含めた学習をする時間を確保できるかが大切だ」
とおっしゃていらっしゃいました。私も同様に思います。お稽古事が悪いわけではありませんが、学習効果を高めるには学校での学習後できるだけ早く復習した方が学習効果が高いからです。講師の先生は花の水やりを例に挙げられていましたが、どんなことでもタイミング次第でより高い効果が得られるか最低限の効果しか得られないかが決まります。子どもたちの学力伸張という観点で言えば、学校が終わってから夕食までの間の復習が最も効果が高いだけでなく、何よりも子ども自身への負担が少ないのです。
どんなことでもタイミングはとても大切です。その一つ一つの「時」を大切にするからこそ得られるものがある―そんな最もなことに目を向けさせてもらえた良いお話でした。