[2012年11月16日]
昨日、上山中の後期中間テストが終了しました。子どもたちに手ごたえを聞くと、「ふつう」「びみょう」「やばい」のうちのどれかしか言葉が出てこない・・・(−−〆)他に言いようがないんかい!!とつっこみたくなります。
当然、どんな問題が出たかを聞いても何だか要領を得ない答えしか返ってこない。そして、こうした言葉を発しているからと言って本当に「やばい」という訳でもありません。ただ、人に何かを聞かれた時の答えとして持っている言葉が「ふつう」「」びみょう」「やばい」なんですよね。悲しい限りです。
しかし、そのようにしか言葉を使うことができないというのも子どもたちを見ていると頷ける気がします。
テスト対策授業では普段受講していない国語を受講する生徒が多くいます。普段定期的に学習していないということもあるのでしょうが、毎回どの学年の子もかなり苦労して指導することになります。『読解力が足りない』と言ってしまえばそれまでなのですが、というよりも『語彙力が足りない』ために文章の意味が分からない―つまりただ単に『読む』ということからできていないようです。ですから、文章を読んで作者・筆者が何を伝えたいか?や、登場人物はどのような気持ちか?などを考えるなんてことは論外!!となるのです。
是非ご家庭でも一度聞いてみてください。
「学校の国語の授業はどんな文章読んでるの?」と。
説明を聞いてもよく分からないことが多いと思います。小学生でも中学生でも、「短くまとめて話す」ということが苦手なようです。確かに国語の問題でも「要約する」という問題はそうすらすら簡単に出来るものではありません。しかし、「書く」という行為でなく「話す」という行為の方がハードルは低いはず。出来そうなのですが、なかなか困難なようです。
理由は3つ。
1つ目、語彙力がないために話の内容を正しく理解できていない。
2つ目、語彙力がないために適切な言葉で内容を短くまとめることができない。
3つ目、日常的に単語でのみで話す癖がついているため、文章を頭の中で組み立てることができない。
だと考えられます。この3つのことは何かをしたからといって急に身に付くことではありません。語彙力養成のワークなどを解いて語彙力UPをすることできますが、語彙というものは実際に使うことで身に付いてくるものです。つまり日常生活が大切なのです。普段から知らない言葉を調べることは勿論ですが、まずその前に言葉に対して興味を持たせることです。そのためには、単語のみの会話から主語述語を意識した会話が出来るように日常生活から気を付けていくことが大切です。
人は言葉によって思考します。生活の中で言葉を大切にしないということは思考することをおろそかにするのと同じだと思います。言葉を意識した生活は国語の力を向上させるためだけにあるのではなく、学力そのものの向上に必要なことです。
次にお子さんたちに何かを聞いたとき、「ふつう」という答えが返ってきたら、「何がどうふつうなの?」とつっこんでみてください。一つ一つの会話で語彙力UPと文書を組み立てるトレーニングにつながっていきますよ。 ・・・ただし、しばらくの間「ウザい」と言われるのは覚悟してくださいね(^_^;)