[2013年2月1日]
驚くほど暖かい1日でしたね。冬の青空は本当に気持ちいいものですね。あまりの気持ちよさに息子を連れて白山公園にまで行ってきました(*^。^*)明日もこの暖かさは続くようですが、来週はまた寒くなるようですね。まだ2月なのですから当たり前のことですが・・・暦の上ではもうすぐ立春!(まだまだ寒い日々ですが) 本当の春が楽しみですね!!
今週は先週の予告しました「伸びる読書」についてです。
最近は小学校でも中学校でも多くの学校が「朝読書」の時間を設けているので読書というのは日常的に行われています。読書はしないよりした方がいいのは当然ですが、【読書好き=読解力が高い】というわけではありません。また、多読すれば必ず読解力がつくわけではありません。どんな学習でも言えることですが、力を高めるためには高めるためのやり方があります。
では、読解力を高める読書の方法は?―ものすごく特別なことをしなければいけないわけではありません。というよりものすごく古典的な方法です。
?意味調べをする。
?あらすじをまとめる。
この2つです。何てことない普通のことですが、この普通のことをするかしないかで読解力の素地が出来るかどうかが決まります。そして、この当たり前というか普通のことは意識しないとできません。読解力の素地をつくることができるのは小学生のうちだけです。それもできれば学年が低ければ低い方が素地作りが上手くいく可能性が高くなります。
中学生では絶対できないかというとそうではありませんが、中学生になると部活や大会、学校行事、定期テストなど日常のイベントが多いため、物理的に読解力の素地をつくる時間を確保することが難しくなります。そんなことよりも目の前のテスト勉強に追われるのが実際です。ですから、いかに小学生のうちに素地作りに時間をかけるかが大切です。そして、その取り組み時間を多く確保することでその後の読解力の伸張度が違ってくるのです。
?意味調べ
ここ数年の、子どもたちの語彙力の低下には目を見張るものがあります。何度かこのブログの中でも書いていましたが、本当に驚くほど基本的な言葉を知らなさすぎるのです。先日、実力テストに出てきた言葉の中で「しれっと」「せっせと」の意味と使い方がわからないのです。日常的にもよく聞く言葉ですよね。中学3年生でもそうした言葉を知らないのです。他にも、「まま母」「出かせぎ」「垣根」など、グリムやアンデルセン、日本の民話などにもよく出てくる言葉を知らない子もいます。「まま母」などは昔話ではカギを握る人物として登場します。ということは物語の核心をよく分からずに読んでいることがあるということです。ちなみに「まま母」を知らないのは中学3年生でもいました。
最近の子どもたちに多くあるのが、分からない言葉に遭遇すると辞書をひくのではなく自分なりに解釈して読み進めるということです。彼らにとって「読書」とは字面を目で追い、ページをめくる行為そのものなのです。読書はするけど読解力がないという事態はこのような読書をしているからではないでしょうか。
言葉の意味を正しく理解し、お話を正しく理解しているかを確かめるためにするべきことが?です。
?あらすじまとめ
感想文ではなくあらすじまとめというのが重要です。感想文だと○か×のジャッジができませんが、あらすじであればジャッジできます。ジャッジすることによって理解していない言葉を見つけることができます。まとめるときには「かぎかっこをつかわない」というのをルールにします。そうすることによって、文章を自分なりに言い換えなくてはいけないので、言葉をまとめる力や、言い換える力、また単純に書く力をつけることもできます。
以上のことをしながら読書することによって文章をきちんと読むと癖がつき、読解力の基礎がつくられます。実際に『わくわく文庫』のコースではあらすじまとめを必ずさせていますが、受講生を見ていると文章を正しく理解する力・自分の言葉でまとめる力がついてきています。このような力がついてきている事が目に見えて分かるようになるには1年以上の時間が必要ですが、小学生のうちにしかできない学習だと思います。
中学生の数学などを指導で数行の文章問題の読み取りが出来ていない現実に対面すると、やはり小学時代に「読解力向上」のための学習は時間をかけてやるべきだと強く思います。
保護者の方が子どもだった時代から時がたち、子供たちを取り巻く環境が大きく変化しています。また、色々な生活における経験値も違います。昔は普通だったことが普通ではないことが多々あるのです。ですから、語彙力や読解力を高めるためには、そのことを強く意識した行動をしなければならない時代になっています。ただ本を読ませるだけでなくひと手間かける必要があるのが今の子供たちなのです。