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啓新セミナー

[2013年4月26日]

親と子供の違い

今日の空は荒れ模様ですが、昨日は本当に良いお天気でしたね。ようやく春らしさを感じることができました。今週は上山中が日曜日から火曜日まで修学旅行でした。「楽しかった〜(^O^)/」と満面の笑みで塾に来る生徒たち。良い時間を過ごせたんでしょうね。嬉しいことにお土産を子どもたちから頂きました。旅先で私たちのことを思い出してくれたということが本当に嬉しく思いました。みんな、ありがとうね(*^。^*)。中学3年間のなかの最大といっても良いイベントの修学旅行。良い思い出が出来たようで良かったです。これから受験に向けての学習は辛いことの方が多いかと思いますが、これからも一緒に頑張っていきましょうね!!

24日の新潟日報に大学進学率に関する記事が出ていました。今春に県内高校・中等教育学校を卒業した生徒の大学進学率の速報値が発表されたのです。13年の進学率は昨年度より0.7ポイント減の45.7%で4年連続で下がっているとのことでした。新潟は2009年までは上昇傾向でしたが10年より下がり続け、12年は46.4%で全国31位でした。国が5月に学校基本調査を行い全国の動向が公表されるようです。県の教育委員会では厳しい経済状況から資格取得が望める専門学校進学者が増えたとみているようです。

大学進学率は全国平均は2009年以降50%を上回っていて毎年上位を占めるのは京都・東京・神奈川など都市圏です。上位の県では進学率は60%以上となっています。

さて、この結果をどう見ますか?

【大学進学=人生の幸せ街道まっしぐら】という時代でなくなっているのは事実です。今から20年前の1993年の大学進学率は30%未満でした。大学卒の人材が貴重だった時代と今や2人に1人が大学卒となったこの時代では同じ大学卒でも待遇面に違いが出るのは当たり前のことです。しかし大学は単に就職のときに有利となるためだけのものでしょうか?私は大学はそんな通行手形のような存在ではないと思います。

就職時に「○○大学卒」というカードを使うことがあるのは事実です。しかし、大学の4年間はそのためだけに存在するのではなく、知識・人脈・経験値を広げる場であると思います。大学では様々な地域や国々の人々と交流する機会を得ることができるだけでなく、高校までの自分の身近な地域という限られた世界よりより広い世界に身を置いて自分に向き合うことが出来る「時間」を手に入れることができる4年です。

時間とお金を必要とする大学進学は現在のような厳しい経済状況の中では難しいのでしょうが、専門学校でも同じように時間とお金はかかります。資格取得が速くできるかどうか?就職に役立つかどうか?だけで大学と専門学校は天秤にかけることは違うのではないかと思います。どちらの進路が正しいということではありません。ただ、それぞれの学校にはそれぞれの良さがあることをよく考える必要があるのだと思います。

時代の移り変わりの速度はどんどん速くなってきています。自分が○○学校を卒業して幸せな人生を歩んできたからといって子どもが同じ学校を行っても自分と同じような生活ができる保証はありません。また、自分が大学や専門学校に行ってあまり意味がなかったと感じたからといって子どもにも同じように意味がないということもありません。学生時代というものを意味あるものにするかどうかは自分次第です。

大切なのは親の時代の尺度で子どもの進路選択の幅を決めないことではないでしょうか。そしてより多くの選択肢の中から進路決定が出来るように親自身が社会情勢を含め現代の進路の選択肢はどのようなものがあるか情報収集をしていくことが必要だと思います。そして何よりもしっかり「学ばせること」が大切ではないでしょうか。大人になって因数分解を使うことはなくても子ども時代に「学ぶ」とはどういうことかを覚えることは大きな意味を持ちます。何よりも、『勉強しなくて、しまったな〜』と思うことはあっても『勉強して、しまった〜』もしくは『ちくしょ〜100点取って、しまった〜90点狙いだったのに・・・』なんて思う人はいませんよね。

勉強は単なる入試での道具ではなく、多様化する社会で生きていくための知恵と知識を与えてくれるものではないでしょうか。