[2013年9月20日]
17・18日で前期期末テストも終わり、夏休みから行っていたテスト対策もようやく終わりました。昨日あたりからテストの返却も始まっているようです。子どもたち一人ひとりの頑張りの成果が出ることを楽しみに結果を待つばかりです。子どもたちもホット一息、の様子ですが、私たちもようやく夏期講習が本当の意味で終わったと感じています。子どもたちにしてみればテストなんて嫌なものでしかないとは思いますが、大人になってみると、テストというものはそれまで数か月の自分の努力の成果が数字によって示される良いチャンスだと思います。大人になって働き始めると自分の努力の結果がいつでも数字ではかることが出来るばかりではありません。テストでは100点満点中○○点と示されるので、自分の努力が満点まであと何点必要なのかを客観的に見ることが出来ます。となれば、満点に近づくようにするには何をどれだけ頑張れば良いかが提示してもらえるテストは、その後の自分がステップアップするための目標を明確に出来る良いものさしとなります。日々の努力のものさしがあるなんて素敵なことですよね。今は辛いしんどいと言っている彼らもいつかこんな風に「テストがあるときは良かったなぁ〜」なんて思う日がくるのでしょうが、今はまだ『耐え忍ぶ』イベントのようです(^_^;) これから学期末を迎え秋休みなどもありますが、1か月半後の11月半ばには「後期中間テスト」です。今回の反省を生かしてステップアップする秋を過ごしてもらいたいと思います。
テスト対策期間中、とても面白い解答を何度も目にしました。
中1の国語で、七夕の彦星と織女の話に関する問題です。問題は、七夕が平安時代ではどんな行事であったかを文章中から十二字以内で書き抜くというものです。文章の中に、
「七夕は、織物の上手な織女にあやかり裁縫の上達を願う行事でしたが、・・・」
とあり、解答は『裁縫の上達を願う行事』となります。
抜き出すポイントはみんな間違っていないのですが、抜き出し方に驚きました。
『あやかり裁縫の上達を願う行事』
と書いているのです。「あやかる」という言葉の意味がよく分かっていないため、「あやかり」から抜き出すとちょうど十二字になるため『あやかり裁縫〜』と抜き出しているのです。
先週のブログでも言葉に関することを書かせて頂きましたが、今の子どもたちはよく分からない言葉があっても何となく全体の意味が理解できれば多少の知らない言葉はとばして考えてしまいます。このようによく分からない部分をとばして自分なりの解釈で問題を読んでいくことは、当然国語だけでなく算数や数学の文章題、理科や社会の文章題にも影響を及ぼします。
私は、知らない言葉があることが問題なのではなく、よく分からない言葉を読み飛ばしていることが大きな問題だと思います。子どもたちは大きくなればなるほど、一つ一つの言葉の意味を辞書で調べるという作業を嫌がる傾向にあります。小学生の低学年の内から『知らない言葉に合ったらきちんと調べる』ということを徹底させることの大切さを痛感します。
昔から「読み・書き・算盤」と言いますが、学習の基本は一つ一つの言葉をきちんと読み、書くことが大切です。この基本を疎かにして行う学習は真の学力となりません。『学問の秋』、一つ一つの基本を大切にして指導していきたいと思いました。