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啓新セミナー

[2013年10月18日]

逃げてませんか?

台風が過ぎ、一気に季節が進み朝晩だけでなく日中もかなり涼しくなりましたね。我が家でも厚手の布団&毛布が登場しました。ようやく秋本番という感じですね。急激な温度変化で体調を崩さないように気を付けたいですね(*^。^*)

今週から後期の授業が始まり、中学生は後1ヶ月で後期中間テストとなります。塾の方ではテストに備えて来週からは5教科態勢で宿題・授業を行っていきたいと思います。1回毎の定期テストでしっかり各単元を押さえ得点していくことが最も大切なことです。よく中3生は「入試の勉強と定期テストの勉強の両立が辛い!!」と言いますが、各単元内容の理解度をはかるための定期テストは、そのまま入試に直結します。定期テストの勉強と入試に向けた勉強は別物ではありません。『今やるべきこと』を日々しっかり押さえていくことが大切です。

また、厳しいことを言えば、「入試の勉強と定期テスト勉強」なんて分けて考え、更にその両立が辛い!なんて言うのは中途半端な勉強しかしていない子がいうことです。本当に一生懸命勉強している子はそんなことを言いません。ですから、お家の方もそんなことを言い出したら、単に勉強が嫌で逃げたくなっている状態だと思ってください。


テスト前になると保護者の方から、
『うちの子、家で勉強できないんです。どうしたらよいでしょうか?』
と相談されることがよくあります。小学高学年頃からこのような悩みが出始めるようです。家で出来ないから塾に行かせるという方もいらっしゃいます。

この悩みを解決するには非常に長い時間がかかります。先週までのブログでもお話しさせて頂きましたが、基本的に家庭学習が出来るようになるかどうかは、小学生低学年の内に家庭学習の習慣を身に付けさせられたか?にかかってくるのです。その習慣が身に付いていないまま中学3年生になれば、たとえ受験が目の前に迫っているからと言って急に家庭学習が出来るようになる訳がないのです。

保護者の方が考えているよりも子どもたちは受験のことをずっとずっと甘く考えています。模試などの結果が芳しくなく、大人からすれば焦っても良いのではないか?という状況でも「何とかなる」と本気で思っています。家で勉強しない子の多くは自分より学力が低い子を見つけて自分勝手に安心するという特徴があります。学校に行けば自分よりもっと勉強していない子や成績の悪い子がいます。そういう子を見て自分は塾に行っているからあの子よりはマシだ、と考えるようです。


家庭学習ができない―この場合、まず第一に保護者の方が家庭で学習できるようにさせることから逃げないことが大切です。今までさせられなかったことが急に出来るようにはなりません。時間がかかること、保護者の方もある程度の我慢や努力をしなければいけないことを覚悟する必要があります。

家庭学習が出来ないのは長い年月をかけて「出来ない習慣」をつくってきたからです。図書館や塾などの自習室で学習することも勿論よいのですが、小中学生は子どもにとってのホームベースである家庭で学習できる習慣を身に付けさせることはとても大切です。厳しい言い方をすれば、図書館や塾などに行っていれば良いという考えは、「子どもを家庭学習ができるようにする」ための努力からの親の逃げではないでしょうか?それでは解決になりません。たとえ塾に来ていてもきちんと家庭学習しなければ効果がでません。

週に何時間かの塾の授業だけで全てことが足りるなんてことはありません。日々の家庭での取り組みが目指す目標にたどりつけるかどうかを決めるのです。塾はあくまで補助輪なのです。私たち塾屋は補助輪でしかないけれど『最高の補助輪』となるためにその指導を試行錯誤しているのです。


家庭学習ができない原因は何か?
その原因はどうしたら取り除くことが出来るのか?
そのために家族として出来ることは何か?

この3つのことをきっちり検証してみてください。そして一つ一つを実行してみてください。実行していくなかで一つでも二つでも私たちでできることがあれば是非サポートさせて頂きたいと思います。

家庭と塾―それぞれがお子さんの学力を向上させる両輪です
それぞれの車輪がそれぞれの役割を全力で果たすからこそ前へ進んで行くのだと思います。できてしまった『悪い習慣』を直すのは本当に大変なことですし、入試までに間に合わないかもしれません。しかし、たとえそうであっても『今』しかできないことであり、『今』やるべきことです。

『今やるべきこと』を日々しっかり押さえる―子どもも大人も同じではないでしょうか?子どもたちにとって小中学生時代が今しかないのと同じように、保護者の方にとって小中学生の保護者がやれるのも今しかありません。子どもたちだけでなく大人たちも『今』を大切に日々が成長の一歩となるように過ごしていきたいですね。