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啓新セミナー

[2013年11月22日]

ぶら下がり受験生

天気の悪い日が続きますね。新潟は、冬になるとなかなかお日様を見ることができませんね。明日・明後日の週末は久しぶりのお天気となるようです。何か出かける予定があるわけではありませんが、天気予報のお晴れのマークを見るだけで少し嬉しくなりますね。これからが冬本番!体調を整えて、寒さ厳しいこれからを元気よく過ごしたいものです。

先日たまたま朝の情報番組での面白い特集を見ました。
皆さんは、「ぶら下がり社員」という言葉ご存知でしたか?この「ぶら下がり」と呼ばれる人たちが今増えてきているそうです。私は初めて聞いた言葉だたのですが、よくよく見ていると「あ〜なるほど、そういう人たちっているよね〜」と思わず納得でした。「ぶら下がり社員」とは30歳前後のまさに働き盛りの若者が多く、言われたことはやるけれどそれ以上のことはしない、しんどい思いをしてまで働かない、という考えの人たちのことのようです。彼らの特徴は「会社はやめません!でも頑張りません!」だそうです。

率直な感想は、「じゃあ働くな!給料もらうな!」です。頑張る気がない仕事をなぜやるのかよくわかりません。確かに頑張る対象は何も仕事だけでなければいけないわけではないと思います。しかし、社員としてお給料をもらう以上、その仕事の『プロ』となるわけです。プロであるならば、やるべき仕事に全力を注ぐのは当たり前ではないでしょうか?彼らの言い分としては「やるべきことはやっている」そうです。しかし、子どもの勉強でも、100点を目指しても100点はなかなか取れません。ましてや始めから100点を目指そうとしなけれはいわんやです。仕事はただやればよいというものではありません。より精度の高いものを目指してやることが大切ではないでしょうか。

この特集を見て、今の子どもたちの勉強にも通じるものがあると思いました。ここ数年の子どもたちの中にもこの「ぶら下がり社員」と似たような考えの子が増えてきている事を感じます。「受験します!でも頑張りません!」です。何のために受験するのか?どんな高校生活を送りたいのか?よく分かりません。だれもが偏差値の高い高校に行きたいわけではなく、また、偏差値が高ければ良い高校という訳ではありません。一人一人の目指すものがあっての高校受験だと思います。目指す高校生活を手に入れるために受験があるのです。自分なりに目指す高校生活というものがない状態で「とりあえず受験」という考えで受験生になるから「頑張りません!」となるのです。よく子どもたちは将来の事はまだ考えていないと言います。15歳やそこらで将来の夢が確固たるものになっている子は少数派なのは事実です。でも、少なくとも自分が通う高校生活に対してぐらいは何らかのビジョンや夢を持つべきではないでしょうか?それを考えることが高校受験のファーストステージだと思います。また、保護者の方もまずはそのファーストステージを大切にしていただきたいと思います。「ぶら下がり受験生」が将来の「ぶら下がり社員」の予備軍となる確率は高いでしょう。まだ15歳ではなく、もう15歳です。将来のビジョンを考えるのに早すぎるということはありません。「ぶら下がり社員」―ただのずるい生き方をしているだけの人ではないでしょうか?私は子どもたちがそんな風にならないことを心から望みます。だからこそ、今から一つ一つ考えるべきことを真剣に考えて欲しいと思います。