[2013年12月6日]
今年も残すところ1ヶ月を切りましたね。先日の模試で「如月」が何月かを答える問題が出題されました。子ども達の解答は5月や9月など。月の異名を覚えてない様子です。テスト直しの時に「12月を『師走』っていうのを聞いたことがない?」と尋ねると、ほとんどの生徒が「ない」と言います。「如月」はないにしても「師走」ぐらい聞いたことがあるだろうと思っていたので驚きました。ニュースやCMなどでも12月に入るとよく聞く言葉だと思ったのですが・・・。意識していなければ残らないのが言葉です。ちょっとした言葉に意識を向けることが大切ですね。
受験もラストスパート期を迎えました。ようやくここまで来て、少し変化がみられる生徒が出てきました。「やっとか!」とは思いますが、年々子どもたちが受験を意識して勉強に向かうようになる時期が遅くなってきている事を感じます。中にはそれもなく受験を終えていく子もいます。なので、どんなに時期が遅くても意識を持つことが出来ただけでも大きな成長だと思います。自分の進路、将来に対して真摯に向き合う−それが受験です。人生の中で一度や二度、必死になって勉強する時期はどんな子にも必要なことです。気づきを得た彼らがどれだけこれから必死になれるか?それが結果を変えます。一人ひとりが望む結果を得られるよう全力でサポートしたいと思います。
受験に対して意識することが遅くなればなるほど、「焦り」が大きくなります。私たちの授業では受験生のこの時期でも単語・本文テストを必ず毎回実施しています。そうすると焦り始めた子ほど、「今こんな単語練習や本文練習をしていたら受験勉強している時間がない。」と言います。彼らにしてみれば受験専用の問題集を解くことの方が大切だと思っているようです。確かに問題集を解くことも大切です。しかし、英語の学習であれば正しい単語を覚え、一つでも多くの文の形を覚えることは必須条件です。特に教科書に出てくる表現は入試にも出てくる表現ばかりです。それを覚えておくことが長文読解や英作文に繋がります。ですからその両方をやるだけの学習時間を確保しなければいけないのです。基本事項をおさえていない状態で応用問題や長文読解は出来ません。そんな話をこんこんと説明しました。その次の授業での本文テストは合格、授業中も積極的に質問するように変化しました。
「勉強に近道なし」とよく言いますが、本当にその通りです。覚えなければいけないことをすっ飛ばして、問題演習をしたところで何も残りません。その子には基本練習の大切さとともに、その子が今まで学習してきた問題集を見せ、そうした基本学習と繰り返し学習の結果、以前間違えた問題がとけるようになっていることを示しました。それで本人も納得したようで基本練習にも取り組めたようです。
しかし、その子には同じような話をこの4月から何度となく繰り返ししてきたのです。ここにきてその話に納得し、勉強に向かうことができたのはその子が精神的に成長したからだと思います。少し時期は遅くなってしまいましたが、そのように成長した姿を見られたことはとても嬉しいことです。あとは受験までに間に合うかどうか?ですが、間に合わせられるように精一杯指導していきたいと思います。