[2014年2月28日]
早いもので今日で2月も終わりですね。公立高校入試まであと10日ほど、火曜日には倍率が発表されました。残り少ない日々ですが、悔いが残らないようやれるだけのことを精一杯頑張ってもらいたいと思いますし、私たちも悔いの残らない指導をしたいと思います。
先日とても嬉しく思うことがありました。小学生の「わくわく文庫」の感想文の添削をしていたのですが、どの受講生の子の感想文もここにきて飛躍的に上手になっているのです。文章全体のポイントをきちんと読み取り、それをダラダラ書くのではなく端的にまとめることが出来ているのです。また、高学年の子になると自分の実体験と本の出来事を照らし合わせ「自分だったら…」ということまで書けるようになっていました。わくわく文庫を始めたころの感想文と比べてみると明らかに文章の読解力と記述力が向上しているのです。こんな素敵な感想文が書けるようになったんだなぁと本当に嬉しく思いました。
国語の指導の中で必ず「あらすじ」をまとめさせるのですが、そのあらすじまとめが出来ない子が多くなっています。確かにあらすじをまとめるには、その文章の中でどの文が大事な文なのかを読み取る力と、それらの文をつなげてまとめて書く力が必要なので、そんなに簡単に出来るものではありません。しかし、一昔前の子どもと比べると明らかにそういった力が落ちていることを感じます。あらすじのまとめもできないのですから、当然のことながらそれ以上の記述問題を解くのも苦労します。また、中学生になると国語だけでなく社会や理科、英語などでも必ずと言って出てくる記述問題にも対応できなくなります。
実際に、中3のこの時期でも国語はもちろんのこと英語の記述問題の指導に苦労します。読み取った英文の内容を日本語で書く問題では、答えのポイントとなる英文を探すことは出来ていても、それをまとめた日本語の文が意味不明になっている子が多くいます。「てにをは」がおかしかったり、主語と述語がねじれていたり、修飾・被修飾の関係がおかしかったりというように、国語的な間違いのために正解にならないのです。そういう中学生を見ていると、小学生のうちの国語の学習の重要性を特に強く感じます。
また、こうした記述力をつける学習はやはり出来るだけ早い時期、出来れば小学生の低学年の内から始める方が効果も高く伸び代が大きくなるようです。中学生になって定期テストの結果が芳しくないために国語を受講される方がいらっしゃいますが、その時点になると伸び代が少なく、効果が出るまでの時間もより長くかかっています。大きくなればなるほど、正しくない文の書き方がしみついてしまっているので、それをなおすのに時間がかかるからです。文章のまとめ方や書き方は「クセ」のようなものなので、正しい方法を指導されてすぐになおすことが出来るわけではないのです。だから、そういった変な「クセ」がつく前の低学年の内から正しい文の書き方を習うことが大事なのだと思います。
これからも先々を見据え、彼らの記述力向上のために毎回の添削を頑張りたいと思いますし、彼らの成長を楽しみたいと思う出来事でした。