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啓新セミナー

[2014年12月19日]

国語でなくても大事!!

早いもので今年の通常授業は明日が最後です。来週から『冬期講習』となります。テレビで「今年の○○」特集を見かけることが多くなり、年末を感じますね。我が家では先週末にちびが2年ぶりに高熱を出し、年末だから・・・というわけではなく慌ただしい1週間を過ごしました。仕事柄上、高校受験が3月のため、年末に1年の終わりだな〜としみじみ思うことが無いうえに、今年は31日まで授業を行うのでいつも以上に『年末』を実感していません。それでもちょっとぐらいはお掃除をしなければ・・・と思うのですが寒さを理由に動いていないのが現状です(^_^;)。明日は少し寒さも緩むようですが、来週にはまた寒波が来る模様、寒さを乗り越えてお掃除に取り掛かっていきたいと思います。

先日中3生の模試を実施したのですが、解答の中で気になることがありました。当然のことながら解答は数学や一部の理科や英語の解答以外は日本語で書きます。国語以外の教科で誤字や助詞の誤った使い方のため減点もしくはバツとなる解答を幾つか見ました。子どもたちは国語の解答用紙を書くときは誤字・脱字・いわゆる「てにをは」と言われる助詞の使い方には気を付けているのですが、他の教科になると途端にいい加減になるというか気が抜けるようです。

しかし、国語以外の教科ではそんなに長い文を書かせられることはありません。短く簡潔にまとめた文を書かなければいけないからこそ、助詞の使い方を一歩間違えると、生徒本人が伝えたい内容と真逆の意味となったり、全くもって意味不明の文になったりします。中には英語でたった一文字の漢字間違いのため内容はあっていても×となることもあります。

普段の宿題のワークをチェックしていても同様の傾向があり、国語のワークは比較的丁寧な文字で書いてあるのですが、その他の教科になると途端に乱雑な文字となったり、小学生レベルの漢字でも全部ひらがなで解答を書いていたりします。日常のこういう一つ一つの学習活動が結果的に中3の模試、ひいては入試にまで大きく影響を与えることとなります。

こういう現象の元となっているのは小学生時代の学習活動です。現在、小学生の宿題では、1年間のまとめとして教科書で学習した内容の問題演習と漢字の総復習を出しています。漢字の総復習を見ると、「なぞり書き」のところは当然ながら正しく書けているのですが、その下に2回、3回と練習している漢字はだんだんと変化していて最後には違う漢字になっていることが多々あります。彼らの学校で取り組んでいる「漢字ドリル」は大丈夫かしら?と思います。自分の書いた文字をもう一度『見直す』クセがあればそうした間違いに気づくことができ、正しく漢字を覚えていけると思うのですが、そうした習慣がついていないのではないかと思います。まずは「終わらせることが一番」となっているのではないでしょうか。結果として間違った文字で定着してしまうことになります。中学生の誤字で多く見かけるのが、「寒」と「達」です。どちらも小学生で学習した漢字です。どうやら横棒が多い漢字にミスが多く見られます。

中3の受験直前の追い込み時期、覚えたり問題演習したりすることは山ほどあります。そんな大切な時期をより有効活用し、更なる得点UPするためには、誤字や「てにをは」ミスの訂正に追われている暇はありません。そのためには小学生の内のドリルの取り組み方やノートの取り方を強化していく必要があります。『漢字の間違いが多い』、『ひらがなばかりで書いている』という症状は中学進学後の学習活動に確実にマイナスをもたらします。小学生時代の学習はその後全ての学習における土台となります。だからこそ、「宿題がやってある」だけではなく、どのようにやってあるか?、単元テストの得点だけでなく、どんなノートを作っているか?を重要ポイントとして捉えられると良いと思います。更に、どんな姿勢で勉強しているかも大きなポイントです。学力の高い生徒の多くは姿勢も良いです。家庭での日々の学習による影響はとても大きいです。小学生だけでなく中1・2生の方も一度ノートやドリルをチェックしてみてはどうでしょうか?