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啓新セミナー

[2015年3月30日]

流れ

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

当塾では、現在、春期講習を実施しているのですが、今週からそれと並行して、新年度の授業が始まります。
新中3年生は理社国の受験対策が始まるのですが、毎年、どのように授業を進めていけばよいか悩みます。
1番の悩みは社会。今年度の高校入試の出題内容をみると、例年と比べ、用語で答える問題が極端に少なくなり、記号で答える問題ばかりになっていますし、記述問題が増えています。
記号問題=選ぶだけだから簡単 と思われるかもしれませんが、記号問題の方が、用語問題(=一問一答問題)よりも判断に苦しむ問題やひっかけ問題が多いですし、歴史や公民などは、きちんと『流れ』を理解していないと、正解を選ぶことができません。
例えば、今年度の入試問題にこんな問題が出ていました。
「『日本が国際連合に加盟する』について、この実現と関係のある、同じ年のできごとを、次のア〜エから1つ選び、その記号を書きなさい。」
 ア 日ソ共同宣言が調印される。
 イ サンフランシスコ平和条約が結ばれる。
 ウ 日中共同声明が調印される。
 エ 日韓基本条約が結ばれる。

日本は1952年に国際連合に加盟申請をした。
→ソ連など社会主義諸国の反対によってなかなか実現しなかった。
→1956年10月、日ソ共同宣言によってソ連との国交が回復した。
→1956年12月12日、国際連合に加盟した。
簡単な説明ではありますが、こういう『流れ』がわかっていた受検生にとっては簡単な問題だったかと思うのですが、言葉(用語)のみを断片的に暗記しただけの受検生には難しかったのではないでしょうか?
また、記述問題も8題も出題され、一票の格差や直接金融と間接金融のしくみについてなど、単に言葉を知っているというレベルでは答えられない問題が出題されています。
このような問題に対応できるだけの力を付けるためには、新中3生には、まずは『勉強のやり方』を変えさせなければいけません。
まだまだ、○付けをして、間違えた問題は赤ペンで正解を写すだけの勉強しかしていない子がほとんどです。
間違えた問題は、きちんと調べ、調べたら単に読んでおしまいにしないで、きちんと自分の言葉でまとめることを徹底しなければいけませんね。